こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。

まず先週のおさらいから。
先週はFOMCが開催されましたね。FOMCを前に発表されたアメリカのインフレ関連指標の悪化を背景に円高が進み、108円81銭まで下落しました。FOMCを終え、ドルの買戻しが優勢となったことや、NY連銀製造業景況指数などの各種指数が良好だったことに加え、日銀政策会合での現状維持決定や黒田総裁の会見などからドル円は111円38銭まで上昇しました。

さて、今週の注目ポイントはどこなのでしょうか?

「ウィークリーレポート」ではFOMC後の米当局者の発言に注目しています。レポートでは、『FOMCのブラックアウト期間を背景に、米当局者の発言が規制されていましたが、FOMCを終えて、今週は連日米当局者(FOMC投票権保有者)の発言が予定されています。FOMCでは緩やかな利上げペースが維持されるとの声明が出されていました。また、バランスシートは、今年縮小を始める見通しとの声明も出されていますが、米国のインフレ率が低下している中で縮小開始は理論的に難しいとの見方も多いことから、当局者がどのような見解を示すのか注目されます 』と伝えています。

また、ヨーロッパでは欧州連合(EU)首脳会議が行われます。レポートでは、『英政府はEU基本条約(リスボン条約)50条に基づく離脱交渉を予定通り19日に開始するとしており、同交渉問題が会議のテーマになるとみられています。ただ、英総選挙では、メイ首相率いる与党・保守党は過半数を獲得できず、政権維持のため北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)と閣外協力の協議を行っています。また、メイ首相の党内求心力が弱まっていると見られており、EU離脱交渉の基本的な方向性などを巡り、不透明感が強まってきたとの指摘もあります。このことから、会議の内容やメイ首相の発言次第では、英国の政治的不安定が意識される可能性も考えられます』と分析しています。

さらに、原油市場では原油価格が下げ止まっているように見受けられます。レポートによると、『NY原油価格は、5月25日の52ドル台から、先週44ドル台まで下落し、終値ベースでは、昨年11月14日以来7ヵ月ぶりの安値となっています。OPECの減産を背景に、原油価格の上昇が続いていましたが、OPECの月報で、加盟国の5月の生産高が前月から増加したと報告されたことが嫌気されて軟調な動きとなっています。また、米国の生産高の増加も影響しています。原油価格の動向は、資源国通貨に影響を与えるだけでなく、株価への影響もあります。市場では、もう一段の原油価格の下落も予想されていることから注目が集まっています』との見解を示しています。

最後に今週発表される主な経済指標をご紹介します。

20日 米経常収支、フィッシャーFRB副議長講演、ダラス連銀総裁講演
21日 日銀金融政策決定会合議事要旨(4月26-27日開催分)、5月中米古住宅販売件数22日 5月米CB景気先行総合指数、EU首脳会議(~23日)
23日 5月米新築住宅販売件数、セントルイス連銀総裁講演、クリーブランド連銀総裁講演

しっかりチェックしていきたいですね!
上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子




<DM>

情報提供元: FISCO
記事名:「 今週はFOMC後の米当局者の発言に注目!バランスシートの縮小はどうなるの? 住信SBIネット銀行(三井智映子)