米連邦準備理事会(FRB)が24日公表した5月2-3日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合議事要旨によると、参加メンバーの大半は間もなく利上げが適切になると想定していることが判明した。6月利上げ観測は後退していないが、FOMCのメンバーは、最近の経済指標の弱含み(米国景気の減速)が一時的とするだけの証拠が得られるまで利上げは急ぐべきではないとの認識を共有しているようだ。FRBのバランスシート縮小を年内に開始することについては、メンバーのほぼ全員が賛成の立場であると思われる。

現時点で市場関係者の大半は6月利上げを想定している。「米国景気の減速が一時的とするだけの証拠が得られるまで利上げは待つべき」との見解については「インフレ鈍化や雇用情勢の悪化を示唆するデータは特にないことから、6月利上げを否定する見解ではない」との見方が多いようだ。

ただし、一部の市場関係者は「次回のFOMC会合で利上げが高い確率で実施されるとの予断を持つことはできない」と指摘しており、「6月初旬にかけて発表されるインフレ、雇用に関連する経済指標の内容を確認することは大変重要になる」と見ている。来週30日に発表される4月のコアPCEは前年比+1.5%に減速すると予想されており、予想と一致した場合、市場がどのような反応を見せるのか、注目に値する。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:6月利上げへの最終関門