中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した2017年4月末の外貨準備高は3兆295億3000万米ドル(約341兆円)に達し、前月比で204億4000万米ドル(0.68%)増加した。プラス成長は3カ月連続。残高の規模は、昨年11月以来の高水準を記録した。

外貨準備高が増加した要因について、外貨管理局は◆クロスボーダーの資金流動が4月はほぼ均衡した状態にあったこと、◆米ドル以外の通貨が全般に上昇したことで、外貨準備の中の非米ドル資産の価値が上昇したこと——の2点を挙げている。また市場関係者の間では、当局による資本規制の強化や、人民元の先安感緩和を背景に中国からの資金流出が鈍化していると指摘された。

中国の外貨準備高は14年6月に過去最高の3兆9932億1300万米ドルを記録した後に縮小し、今年1月には3兆米ドルの大台を割り込んだ。ただ、2月には増加に転じ、再び3兆米ドルを回復。現地メディアによると、外貨準備高が3カ月連続で増加するのは、14年6月以降で初めてという。

一方、国際通貨基金(IMF)の「特別引き出し権(SDR)」建てでは外貨準備高は減少。4月末時点で2兆2096億9000万SDRと、前月末から80億1000万SDR縮小している。

【亜州IR】




<HT>

情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国】4月外貨準備は3カ月連続で増加、資金流出が鈍化