パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「FRBは貿易の展開による影響を綿密に監視していく」、「景気拡大を持続するために適切な行動をとる」との見解を表明したことから、4日の米国債券市場では早期利下げ観測が広がった。年内2回の利下げを想定する市場参加者が増えているが、米国債の利回り水準は反発している。市場参加者の間では「年内2回の利下げを行なうことで米国のインフレ見通しはある程度改善する可能性がある」との声が聞かれている。

 ただし、今後発表される消費や雇用関連の経済指標が悪化した場合、利下げを行なってもインフレ見通しは変わらないままとなる可能性がある。なお、通商問題などを巡る米中対立について、中国商務省は4日「対米通商問題、さらなる対話と交渉で解決する必要」との見解を公表しており、市場関係者の間からは「米中の対立状態がすみやかに解消されることは期待できない」との声が聞かれている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 年内2回の米利下げは織り込み済みか?