北朝鮮の李容浩外相は25日、トランプ米大統領の北朝鮮に対する発言に対して「宣戦布告した」と主張し、米爆撃機を今後は自衛のために追撃する可能性があると警告した。これを受けて、サンダース米大統領報道官は「宣戦布告をしていない」と強く否定したものの、市場ではリスク回避姿勢が再び強まり、比較的安全資産とされる円買いが進行している。

 一方、ドイツ連邦議会選挙でメルケル首相が率いる与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第一党を維持したものの、連立交渉が難航するとの懸念からドル買い・ユーロ売り基調が継続し、ドル・円相場にもこの流れが波及しているもよう。また、ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁が25日の講演で12月の利上げに前向きな姿勢を示すなど、年内の追加利上げ観測も根強く、ドルが下げ渋っている。

 27日(米東部時間)には米トランプ政権と与党・共和党が税制改革の新案の公表を控えており、市場では内容を見極めたいとの思惑から、ポジションがとりづらい展開となりそうだ。アジア市場では日経平均の動向を意識した取引が続くとみられる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 北朝鮮情勢の緊迫化を意識した相場展開に