<4922> コーセー 14320 -1100大幅続落。中国における感染症研究の第一人者の見方が一部で伝わっている。中国では「6月末に新型コロナウイルスの感染第2波がピークに達し、毎週約6500万人が感染する」と示されている。感染の第1波から約5カ月となっていることで、抗体の力が低下して再感染する人が増えるとみているようだ。同報道を受けて、同社を中心にインバウンド関連銘柄には先行きへの期待感がやや後退する形にも。

<6305> 日立建機 3535 +95大幅続伸。26年3月期までの新中計での配当性向目標として「30-40%」を掲げているが、塩嶋CFOは30%台後半の配当を目指す方針を明らかにしたと伝わった。株主還元意識をポジティブ視する動きが優勢に。また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を4700円から5200円まで引き上げ。収益構造の改善が進む一方で株価の割安感は強く、投資妙味は大きいと。

<5838> 楽天銀行 1974 +44大幅続伸。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を新規に「買い」、目標株価を2290円としている。楽天カード買入金銭債権の購入を通じ楽天カードの高成長を享受する可能性、コロナ禍からの回復に伴ったカードローン増加による貸出利鞘の改善、楽天証券との連携であるマネーブリッジを活用した役務取引収益の成長などがドライバーになると評価。26年度までの年平均利益成長率は約15%と予想している。

<9504> 中国電力 830 +70大幅続伸。未定としていた24年3月期業績見通しを公表している。経常利益は800億円を予想、前期比1867億円の損益改善となる。市場予想は400億円程度であったもよう。
電気料金見直し効果や燃調期ずれ影響などを増益委要因としている。また、年間配当金は10円と復配を計画している。自己資本比率15%回復までは配当性向10%、15%回復後は段階的に配当性向を引き上げる方針としている。

<7732> トプコン 1930 +114大幅反発。前日に提出された大量保有報告書において、米投資運用会社であるバリューアクト・キャピタルの大量保有が報告されている。保有目的は、純投資及び経営陣への助言又は状況に応じて重要提案行為等を行うこととしている。共同保有比率は5.68%となっている。バリューアクトは前年にはセブン&アイへの株主提案などを行っている。今後の株式買い増しや株主還元拡充要請などを思惑視する見方が先行へ。

<6997> 日ケミコン 1511 -400ストップ安比例配分。同社と米子会社は電解コンデンサに関する米反トラスト法違反等について損害賠償訴訟を提起されていたが、今般、米カリフォルニア州北部地区連邦地裁において、89.2百万米ドル(約123億円)の損害を認定する評決が出されたと発表。同社らは150.67百万米ドル分(約208億円)の支払責任が生じることになるもよう。今後控訴することも含め検討としているが、巨額損失の計上を警戒する動きに。

<3772> ウェルスマネジ 1543 +76大幅反発。前日に株主優待制度の改定を発表。新優待制度は、200株以上600株未満の株主に対して、6月末、9月末、12月末にそれぞれ、優待券2500円分を贈呈する。旧優待制度では3月末に優待券5000円が贈呈されていた。保有株数に報じて、5段階で優待券の金額は変更される。株主還元方針として掲げるトータル・シェアホルダーズ・リターンの一環として、より良い魅力的な株主優待制度を目指して改定を行う。

<3681> ブイキューブ 510 +33大幅反発。国内最大級のメタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスター株式会社に対し、高品質な動画・音声の配信を低コストで実装できるビデオ通話・ライブ配信SDK「Agora」を提供したと発表している。10 万人規模でも低遅延で動画送信できること、Unity上での動作が可能で開発コストの削減になること、基本機能の実装が短時間・低コストで完了することなどが評価されたようだ。

<6699> ダイヤHD 904 +22大幅反発。グループ会社のダイヤゼブラ電機では、これまで新点火システムの開発を行ってきたが、このたび、目標としてきたアンモニア燃焼技術開発において一定の成果が得られたと発表している。自動車技術会において論文発表するもよう。アンモニア燃料100%での安全燃焼は世界初の成果とみられるようだ。供試可能な試作品の完成は24年3月を予定、中期的な業績への貢献を期待する動きが先行。

<8119> 三栄コーポ 1732 +262急騰。前日に23年度から25年度までの中期経営戦略を発表している。定量目標としては、25年度までに売上高500億円、経常利益20億円を計画。24年3月期見通しはそれぞれ、360億円、2億円であり、来年度以降2年間での急激な業績成長を見込む形となっている。ポジティブなインパクトが先行する形に。グループ事業構造や事業ポートフォリオの見直し、スピード感ある新規取組の促進などを施策として挙げている。 <ST>
情報提供元: FISCO
記事名:「 中国電力、日ケミコン、三栄コーポなど