*08:41JST 半導体株を見直す動きが意識される可能性  28日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。27日の米国市場は、NYダウが289ドル高、ナスダックは612ポイント安だった。中国の新興企業が開発した生成AIの新モデル「DeepSeek」がハイテク企業の優位性を脅かすとの懸念から、半導体株を中心に売りが先行した。その後、12月の米新築住宅販売が予想以上に増加するなど、良好な経済指標を受けて景気への楽観的な見通しが高まり、NYダウは上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比420円安の39060円。円相場は1ドル154円50銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。DeepSeekショックによるパニック的な売りから前日の日経平均株価は、朝方の40255円から39500円台まで売られる流れだった。グローベックスのナスダック100先物の下落影響から日経225先物はナイトセッションで開始早々に一時38660円まで売られる場面もみられており、米国市場の下げは織り込まれている状況であろう。エヌビディアが17%近く急落したことで売り直される可能性はあるものの、パニック的な下げに対するリバウンドが意識されやすい。

 そのため、アドバンテスト<6857>などの動向を睨みながらの相場展開になるなか、半導体株に下げ渋る動きがみられる局面においては、短期的なリバウンドを狙った動きに向かわせよう。また、昨日の東証プライムの値上がり数は1280と全体の8割近くを占めていた、半導体株が急落した以外は総じてしっかりだった。米国でも景気敏感株などへの物色にシフトしていたこともあり、昨日同様、ディフェンシブ系に資金が向かいやすくなりそうだ。

 昨日の日経平均株価は長い陰線を残す形状となり、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、25日線(39287円)辺りを試す可能性はありそうだ。ただし、同線が支持線として機能する可能性もあるため、同線での底堅さがみられるようだと押し目を狙いたいところであろう。また、DeepSeekについては、大規模なサイバー攻撃があったとして、新規の利用登録を一時制限していると発表。半導体株を見直す動きが意識されやすい。

<AK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 半導体株を見直す動きが意識される可能性