6日の日本株市場は堅調な相場展開が見込まれる。5日の米国市場ではNYダウが373ドル高だった。3月雇用統計の強い結果を好感したほか、3月ISM非製造業指数も過去最高を記録したため強い景気回復期待に終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は
大阪比105円高の30185円。円相場は1ドル110円10銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い先行の展開となろう。米雇用統計の結果を受けた上昇は織り込まれているものの、ISM非製造業指数の過去最高という結果は買い安心感につながりそうである。また、アップルやフェイスブック、アマゾンなどが終値ベースで過去最高値を更新しており、クオリティ株への物色は日経平均の押し上げる一因になりそうだ。

 昨日の日経平均は3万円回復後も3万円固めの展開となり、売り込みづらい需給状況だった。日経225先物のナイトセッションでも3万円を上回っての推移が続いており、3万円固めからの上値意識へのセンチメントに向かわせよう。また、足元で調整基調を見せていたナスダックについても連日の上昇で直近戻り高値を上放れており、5日、25日線との短期ゴールデンクロス示現によりテクニカル面においても好転している。連動性の観点からマザーズ銘柄などの中小型株についても個人主体の売買が活発化しそうだ。

 日経平均については3万円固めから直近戻り高値水準である30485円辺りが意識されやすく、30000円~30500円辺りでのレンジ推移となる。買い一巡後はこう着感が強まる場面もあると想定されるものの、ボトム圏での押し目買い意欲は強そうである。また、グロースシフトによりNT倍率は上昇基調が継続しそうである。前日までの上昇で75日線水準を捉えてきていることもあり、抵抗線突破から上昇基調を強めてくるかを見極めたいところ。指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好となろうが、一方でADRの日本株はソフトバンクG<9984>は小安く推移しており、日経平均の重荷となる可能性には注視しておきたい。
<AK>
情報提供元: FISCO
記事名:「 米クオリティ株への物色は日経平均の押し上げる一因に