19日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。18日の米国市場は、IBMの下落が重しとなったが、これについては前日の時間外で下げていたこともあり、織り込み済みとなる。一方で金属大手のアルコアは、取引終了後に1-3月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を上振れている。時間外では上昇して推移しており、これが材料視されることになろう。

 日経平均は緩やかなリバウンドを続けており、22000円固めから22500円処が意識されてきている。ただ、価格帯別出来高では、ここから22300円辺りでは商いが積み上がっている水準でもあり、戻り待ちの売り圧力も意識されてくるだろう。今後本格化する決算を前に、ハイテクや金融株等への見直しに向かえないと、本格的なリバウンドは期待しづらいところ。

 また、次第に決算を手掛かりとした個別物色になりやすく、方向感を掴みづらくさせそうだ。その他、財務省問題など国内政治リスクへの警戒から積極的な売買は手控えられやすいだろう。とはいえ、海外勢の需給動向に変化がみられてきており、下値の堅さは意識されるとみられる。足元ではインデックスに絡んだ商いに振られやすく、且つ、内需・ディフェンシブ系にシフトしている。アルコアの決算を受けて、物色対象に変化がみられるかが見極めたいところである。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 米アルコア決算で物色対象に変化も