18日の日本株市場は先高観が根強いものの、過熱感からこう着感が強まりそうだ。17日の米国市場は、金融やヘルスケア企業の好決算が相次ぎ、ダウは史上初となる23000ドルを一時突破した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の21370円となり、これにサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開となろう。ただし、ネットフリックスは決算が評価されるものの、利益確定の流れが優勢となっており、ハイテク株への波及は期待しづらい。

 また、神戸鋼問題では、子会社が米国の顧客向けに販売した品質データを改ざんした製品に関する書類を提出するよう米司法省から求められたと発表。日本製の信頼低下への懸念や自動車販売等への影響が警戒されてこよう。そのほか、中国の共産党大会が開幕するが、北朝鮮によるミサイル発射等の動きが警戒されており、地政学リスクが重石になりやすい。

 そのため、インデックスに絡んだ売買が中心となるが、それ以外は慎重姿勢が強まる可能性がある。昨日は電池関連などの一部が物色されており、材料株等での循環物色に限られそうである。中小型株への物色も意識されるが、マザーズの弱さなどをみると、積極的な売買は限られよう。その他、防衛関連への物色等が意識されやすい。
(村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 先高観は根強いが地政学リスクが重石に