米上院は6日、バイデン大統領が提示した1兆9000億米ドル(約207兆1000億円)規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案を民主党の賛成のみで可決した。これを受け、8日のダウ平均は300米ドル以上に上昇した。

中国のエコノミストは、今回の修正法案が成立すれば、米政府が投入する3カ月間の景気対策額が計2兆8000億米ドルに上ると指摘。これに加え、各国による新型コロナワクチンの普及開始に伴う経済活動の早期正常化への期待が高まっているなか、海外投資家のリスク志向が継続すると予測した。株式市場の一段上昇期待も高まると強調した。

市場関係者の間では、米経済を含む世界経済の回復は完全とは程遠いという状況のなか、各国の中央銀行による早期の引き締めが考えにくいとの見方は広がっている。

ただ、原油など商品市況の上昇に伴う各国のインフレ率の上昇圧力が高まっているなか、金利水準が一段と上昇すれば、各国中央銀行による財政・金融政策の調整も考えられると指摘された。そのため、株や債券市場が7-9月期から第一波の調整に向かう可能性があるとの見方も出ている。
<AN>
情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】米追加コロナ対策法案は可決、市場のリスク志向は継続も