中国の李克強首相はこのほど、今月5日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の第1次会議の席上で、過去5年の中国経済の発展成果をまとめたほか、今年の政策動向などを述べた。

中国のエコノミストは、政府が質の高い発展や改革開放の一段推進、国民生活などを重視した経済発展を進めるとの見方を示した。中国経済がすでに高度成長から高い質の経済発展への成長モデルを転換していると指摘した。なお、政府が発表した報告の中で、質の高い発展がこれからの経済発展の基本であることが強調されていた。

政府は、国有・民営企業、ハイテク産業、金融、民生などさまざま分野での投資規制の緩和を含めた改革開放を一段と進める方針を示したほか、一部権限を地方政府への委譲を進める計画も明らかにした。また、外資企業の設立手続きの簡略も挙げられている。

国民生活について、個人所得税の徴収下限は引き上げられたほか、医療費や教育費などの控除枠も新たに設けられた。ほかに、今年は貧困人口を新たに1000万人なくす計画も示された。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】18年の中国経済、質の高い発展と改革開放の一段推進