株式会社矢野経済研究所(代表取締役:水越孝)は、放熱部材世界市場を調査し、部材別や参入企業各社の動向、将来展望などを明らかにした。

1.市場概況

インターネットを使用した情報収集や買い物、間接的な人との交流に必要なコンピュータやスマートフォンは日常生活には不可欠な存在となっている。身近なものだけでなくインフラや産業分野でも使われているデジタル技術は電子機器の日々の研究開発から発展してきており、その機器に組み込まれている放熱部材も技術向上には欠かすことができない。
放熱部材は材料や基板など様々な種類があるが、本調査ではベイパーチャンバーや放熱ギャップフィラー、放熱シート、放熱基板の4種類を対象とし、各部材の現状を加味して2023年の放熱部材世界市場(メーカー出荷金額ベース)を3,758億1,100万円と推計した。放熱部材は電子機器に必要不可欠であることから、市場が低迷することはなく、いずれの放熱部材も成長していく見込みである。

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2.注目トピック~EV増加や車自体の電装化が功を奏し、放熱部材の自動車分野への需要が伸長していく~

放熱部材は急激な需要増加はみられないが、需要分野の動きにより、大きく成長が期待されているものもある。
特に自動車分野では、EV生産台数の増加や自動車自体の電装化により、バッテリー部分などに使用される半導体や電子部品が増加するため、そこに活用される放熱部材も比例して増加していく見込みである。現時点で既に自動車メーカーだけでなく、関連部品企業などからも放熱部材が求められている。
コロナ禍で減少した自動車生産は2022年頃急速に回復した。2023年はその反動で自動車生産台数は落ち着き、関連する放熱部材市場も緩やかに推移した。今後は自動車の生産台数も増加し、放熱部材も安定した需要が期待されている。自動車の新たな部品向けの放熱部材採用は現時点では研究・試作段階の場合も多く、正式に採用されることにより放熱部材市場の成長にも繋がると考える。

3.将来展望

放熱部材では、自動車やデータセンターといった市場での更なる採用が期待されている。スマートフォンやタブレットといった機器は供給飽和状態であり、放熱部材の拡大は難しい。但し、各機器の高性能化に伴った放熱部材の研究開発などは必要とされているため、技術発展した部材の需要は継続していく見込みである。
2024年の放熱部材世界市場は4,027億3,100万円と見込み、2028年の同市場は6,279億6,600万円まで成長すると予測する。

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調査要綱
1.調査期間: 2024年9月~11月
2.調査対象: 特定の放熱部材の生産販売または取り扱う企業、研究機関
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2024年11月28日

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情報提供元: Dream News
記事名:「 【矢野経済研究所プレスリリース】放熱部材世界市場に関する調査を実施(2024年)~2028年の放熱部材世界市場規模は6,000億円を突破する市場へと成長予測~