株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の飲料市場を調査し、飲料カテゴリー別の動向、流通ルート別の動向、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

1.市場概況

2022年度の飲料市場規模(牛乳・乳飲料を含む)は、メーカー出荷金額ベースで前年度比102.6%の4兆9,400億円と2年連続での拡大となった。
市場拡大に大きな影響を与えたのは、コロナ禍からの行動制限が緩和されたことにある。行動制限がなくなったことで人出が回復し、移動を含めて体を動かす時間が増えれば飲料の消費が増えるのは必然であり、加えて、各社の積極的なマーケティング活動や新商品の開発、営業の取組みが実を結んだ。また、早い梅雨明けや8月の猛暑といった天候の影響も大きかった。

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2.注目トピック~コロナ禍で「免疫」「睡眠」といった新たなニーズが顕在化し、ヒット商品も出現~

飲料のカテゴリーを問わず健康の維持や改善に対する訴求は一般的となっているものの、コロナ禍ではニーズがさらに顕在化した。特に、心身両面での不安から成るストレスが増大したことで、健康維持・免疫力向上や生活習慣病予防、ストレス緩和、睡眠の質の向上といったニーズがコロナ前よりも高まり、これらのニーズに対応して売上を伸ばしたヒット商品も生まれている。

3.将来展望

2021年度、2022年度と2年連続で拡大した飲料市場であるが、まだ本格的な回復までには至っていないと判断できることから、2023年度は一層の回復が期待される。また、2023年度は2022年度以上に人出が増えるものと考えられることから、飲料市場規模は前年度比102.3%の5兆550億円と、5兆円の大台を回復するものと予測する。
懸念点は相次ぐ値上げで、2023年度はメーカー出荷数量ベースで2022年度よりマイナスになる可能性もあるが、値上げによる販売単価の上昇が数量の落ち込みを上回ることで金額ベースでの同市場は拡大するものとみている。

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調査要綱
1.調査期間: 2023年4月~6月
2.調査対象: 飲料メーカー、販売企業等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話取材、アンケート調査、ならびに文献調査併用
4.発刊日: 2023年06月30日

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情報提供元: Dream News
記事名:「 【矢野経済研究所プレスリリース】飲料市場に関する調査を実施 (2023年)