高性能蓄熱材を使った食用コオロギの孵化で脱炭素化 食品残渣をコオロギの飼料に、食品ロス・産業廃棄物の削減 『ふじのくにi-SEC』は「静岡県SDGs Business Award 2022」で新たな技術開発によるコオロギの養殖方法や静岡県産の食品残を与えたコオロギの養殖、コオロギをよりおいしく食べるための商品開発をおこなってきました。その商品開発の中で当社は、静岡県富士市の自社ファームの一部を研究室とし、高性能蓄熱材を用いた食用コオロギの孵化技術の検証をおこないました。孵化するには生育条件よりも高い温室にするなど、技術が必要とされています。今回の技術開発では、産業技術創造研究所が開発した粘土系多孔質蓄熱材を使用したことにより一定の温室を保ち、孵化が可能な環境を実現しました。さらに、幼虫から成虫、産卵までの生産サイクルも仕組化することに成功。これにより、温室効果ガスの削減に向けた取り組みを本格化させることが可能となります。 また、コオロギを育てるには、植物性と動物性の配合飼料必要です。栄養と味が決まる飼料は、静岡県内の食品残渣を利用しています。処分されるはずの野菜の茎や葉、下処理で余る魚や肉を与え、食品のリサイクルによる、食品ロスや産業廃棄物の削減をおこなっています。 さらに、味を追求すべく試作を繰り返し、美味しいスイーツ「コオロギパイ」を開発しました。静岡県の名産でも馴染みのある「パイ」。「静岡県SDGs Business Award 2022」では、審査員の皆様にも好評で、今後はブランドコオロギ『Re:Cricket』の新作として販売ができるよう進めていきます。
■「静岡県SDGs Business Award 2022」 https://www.shizuoka-sdgs-business-award.com/ 地球規模の環境問題が深刻化する中で、環境ビジネスに取り組んでいる法人、もしくは、これから環境ビジネスに取り組みたい法人を対象とし、事業化に向けてメンタリングを実施。最終的な事業アイデアを「静岡県SDGsビジネスアワード」にて表彰しています。活動により、環境ビジネスの普及拡大を目指す取り組みをおこなっています。