PPSコネクションリング、PPAクラッシュパンツァー、PPS 48ボルト・インバーターモジュールが、卓越した機械的特性、耐熱性、電気的特性、コストパフォーマンスが高い生産性、および持続可能性が評価され受賞

ブリュッセル・ベルギー、2022年11月1日 - ソルベイは、高性能スペシャルティポリマーで射出成形された3つの自動車用アプリケーションが、プラスチック技術者協会(Society of Plastics Engineers: SPE)中央ヨーロッパ本部が主催する2022年度Automotive Awardにおいて、以下の賞を受賞したことを本日発表いたします。

・ ニューモビリティ(New Mobility)部門第3位:ライトン(r) PPSでインサート成形されたコネクションリングを採用することにより、ステーターの巻線と駆動モーターへの接続部分で高い絶縁耐力と高い体積抵抗率を保持し、ヒートサイクル中においても優れた耐衝撃性と耐疲労特性を確保。

・ イネーブラー(Enabler)部門第3位:アモデル(r) PPAで成形された初のクラッシュパンツァーモジュールは、ポリマーの優れた比強度と設計の柔軟性によって部品の統合、高い機械的負荷と衝突時の衝撃エネルギーにも対応できる高い信頼性を実現。

・ 電子機器(Electronical)部門第3位:ライトン(r) PPSでオーバーモールドされた48ボルト・インバーターモジュールは、銅インサートに近似の熱膨張係数と高い耐熱衝撃性を兼ね備え、実質的に吸水率ゼロを実現。

ソルベイのトランスポーテーションクラスターの副社長を務めるGeorges Houtappelは、「ソルベイの高性能スペシャルティポリマーは、数十年にわたって自動車の軽量化、燃費向上、コスト削減を実現してきました。さらに私たちは、OEMのe-モビリティへの移行を支援しており、イノベーションへの取り組みは今後も継続してまいります。ソルベイの材料は、金属や熱硬化性樹脂などの競合製品と比べ、設計の自由度、性能特性、持続可能性で優位性を提供します。私たちの材料を活用し、今回受賞されたアプリケーションの製品化に成功された皆様にお祝いを申し上げます」と話しています。

第21回SPE中央ヨーロッパ本部主催のAutomotive Awardにおける受賞企業は、ソルベイのスペシャルティポリマーが、機械的要件、耐熱要件、電気絶縁要件に関する自動車メーカーの次世代の課題に対応できる幅広い可能性を示しています。特にe-モビリティに関して、ソルベイは主要なOEMや大手企業と常に協力し、革新的なe-モーター、パワーエレクトロニクス、バッテリーアプリケーションの実現に向けて、より優れた特性、コストパフォーマンスの高い加工性、持続可能性を備える新たなグレードの開発を進めています。さらに、米国におけるPPSおよびPPAのベースポリマーの生産では、100%再生可能エネルギーを使用しており、お客様がサプライチェーン排出量におけるスコープ3のCO2排出量を最小化するための取り組みを支援しています。

◆ソルベイが受賞したソリューションの詳細

ニューモビリティ(New Mobility)部門第3位
本賞は、General Motors(GM)社が設計し、LG Magna e-Powertrain社(韓国)が組み立てたE-Motorコネクションリングと、Interplex社(中国)がライトン(r) R-4-240NAで射出成形したインサート成形品が受賞しました。このコネクションリングは、ステーター巻線からEVの駆動モーターへの電気接続を提供するとともに、AC接続アセンブリの電気的絶縁を適切に維持します。R-4-240NAグレードは、EV車であるGM社のHUMMERやキャデラックブランドのLYRIQに要求される、高温環境下での高い絶縁耐力や体積抵抗率の維持といった要件を満たします。また、ヒートサイクル(-40度C~200度C)中における耐クラック性や長期疲労性能に優れていることからも、ライトン(r) PPSグレードが選ばれました。さらに、ライトン(r) PPSは、伸び性能の向上と優れたウエルドライン強度によって、インサート成形に対して設計柔軟性を提供します。

イネーブラーテクノロジー(Enabler technology)部門第3位
本賞は、BOGE社(メキシコ)がアモデル(r) AS1145 HS BKで射出成形したクラッシュパンツァー(耐衝突装甲)が受賞しました。この熱可塑性樹脂を用いたモジュールは、この種のアプリケーションとしては初であり、ポリマーの優れた比強度が活かされています。この部品には、自動車衝突時の高い機械的負荷と衝撃エネルギーに耐える特性が求められます。また、アモデル(r) PPAは、クラッシュパンツァーの個々のセクションにかかる負荷や応力に耐える上で必要な設計の柔軟性を提供するとともに、各種サブコンポーネントを一体化したワンショットモジュールに統合することで、重量や組み立てコストを削減します。

電子機器(Electronical)部門第3位
本賞は、ライトン(r) PPS R-7-190 BLでオーバーモールドされたRobert Bosch GmbH(ドイツ)の48ボルト・インバーターモジュールが受賞しました。この複雑なコンポーネントには、さまざまな銅のインサートが組み込まれているため、完璧な接着が要求されます。鋭いエッジ部を特徴に持つこのパーツは離型時および検証時の破損を防ぐ必要性があります。今回採用されたライトン(r) PPSグレードは、優れたウェルドライン強度や、銅に近い熱膨張係数など、このアプリケーションに最適な加工性を提供します。また、難燃剤を添加せずにUL94 V-0の難燃性を発揮するため、電気用途に重要となる金型のデポジットのリスクを最小限に抑えることができます。さらに、-40度C~200度Cのヒートサイクルに対する高い耐衝撃性や化学的安定性のほか、吸水率についてはポリアミド樹脂と比べて低い、もしくはゼロといった特徴を兼ね備えています。


ソルベイについて
ソルベイは、日常生活の多くの側面にメリットをもたらす技術を持つ科学分野を専門とする企業です。 63 か国に 21,000 人の従業員を擁するソルベイは、新たな形で科学を進展させるため、人材、アイデア、さまざまな要素のつながりを強化します。 同グループは、独自のロードマップ「Solvay One Planet」を通して、すべての方のためにサステナブルな共通の価値を創造することを目指しています。このロードマップは 3 つの柱、すなわち 「気候を保護すること」、「資源を保護すること」、「より良い生活を育むこと」を中心に策定されたものです。 同グループの革新的なソリューションは、ご家庭はもちろん、食品や消費財、航空機や自動車、バッテリーやスマートデバイス、医療用途、浄水システムや空気清浄システムで活用されている安全かつ環境に優しく、よりサステナブルな製品に貢献しています。 1863 年創業のソルベイは現在、ほぼすべての事業活動で世界上位 3 位の企業として位置付けられており、2021 年には純売上高 100 億 1,000 万ユーロを達成しています。ソルベイは、ユーロネクスト・ブリュッセルおよびパリ (SOLB) に上場しています。 詳細は、https://www.solvay.com にアクセスしてご確認ください。

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情報提供元: Dream News
記事名:「 ソルベイが2022年度SPE Automotive Awardを受賞