大阪城の天守閣は二度も焼け落ち、昭和初期、市民の寄付により再建された。
城はまた帝国陸軍第四師団の本拠となり、いくつもの戦いを経た後、公園に生まれ変わった。
大阪城を舞台とする「戦争と平和」のドラマ!!

戦国時代や江戸時代以降の大阪城について語られることがあまりないため、大阪城が明治時代から昭和にかけて帝国陸軍の根拠地であり軍拠であったことはあまり知られていない。
本書では、様々な資料を元に、大阪城を根拠地としていた帝国陸軍第四師団の歩み、昭和初期に行われた大阪城天守閣の再建を軸として大阪城と大阪の近代を描いている。

明治時代になって全国のお城が新政府の管理下に入り、大阪城に陸軍部隊が駐屯するようになる。部隊はやがて帝国陸軍第四師団となり、日清・日露両戦争への派遣、国内治安維持のための出動などを経て、太平洋戦争での敗戦により師団は解体される。
一方、大阪城の天守閣は江戸時代に二度焼け落ち、天守閣のない時代が長らく続いていたが、現在のコンクリート造りの天守閣が1931年に再建され、大阪のシンボルとなる。しかし、この再建は陸軍への裏金疑惑など不透明な部分が多く、戦時色の深まりとともに城内への一般市民の立ち入りも禁止となる。
太平洋戦争の末期、大阪城は米軍の激しい空爆にさらされるが、天守閣も第四師団の司令部庁舎も焼け残る。そして戦後、大阪城は市民が憩う公園として整備され、司令部庁舎も大阪市立博物館、さらには現在のミライザとなって再生した。



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■タイトル:『軍人たちの大阪城 大阪城は帝国陸軍の根城だった』
■発行所:ブックウェイ
■発売所:出版文化社
■体裁:四六判、並製
■総頁数:200頁
■ISBN:978-4-88338-643-7 C0021
■販売サイト:https://www.amazon.co.jp/dp/4883386430/ref
■目次:
一章 天守閣のない大阪城
二章 お城たちの運命
三章 士族の反乱
四章 砲兵工廠と砲兵隊
五章 日清戦争と日露戦争
六章 「民衆の台頭」と陸軍
七章 大阪の米騒動
八章 労働争議と陸軍
九章 浪速神宮と豊國神社
十章 師団移転問題と大阪城一般開放
十一章 天守閣再建と公園開園
十二章 戦火の中の大阪城
十三章 大阪城公園としての再生

■著者:前田啓一
1955年兵庫県生まれ。出版社勤務、在シカゴ日本国総領事館専門調査員などを経てフリーライターとなり、経済分野を中心に執筆。著書に『黒船の思想 上巻』(ブックウェイ)。大阪府在住。

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情報提供元: Dream News
記事名:「 大阪城を根拠地としていた帝国陸軍第四師団の歩み、昭和初期に行われた大阪城天守閣の再建を軸として大阪城と大阪の近代を「戦争と平和」の視点から描いたノンフィクション『軍人たちの大阪城』が8月下旬に発売。