プログラム概要 大阪大学国際教育交流センターでは、これまで日本語学習者向けのサマースクールなどを運営してきました。このたび「実社会と関わりの深い体験型の教育」の機会を日本国内で望む協定校や海外の大学生たちのニーズに応えるため、従来のプログラムに加え、まったく新しい教育プログラム「ExPERT; Extension Program for Education in Real-world Trainings」を開発し、同時にOEVと覚書を交わしました。 「ExPERT」は、教職課程の「教育実習」を参考にし、キャンパス外での体験を評価する「学外連携実習」を正規科目として登録。夏休み期間中に特別聴講学生として大阪大学に受け入れた「ExPERT」プログラム参加留学生に、OEVでのアシスタント活動を含んだ当該科目を履修させています。OEVで得られた学生のまなびや成長の記録は教員によって分析・評価され、留学終了時には単位(4単位)が付与され成績証も発行されます。また、大阪大学国際教育交流センターとOEV連名の修了証書も授与されます。
今後の展開 大阪大学が海外からの短期留学生向けに体験型のまなびの機会を提供する新機軸の教育プログラム「ExPERT」。それが未就学児から社会人までの幅広い世代が自然に英語に触れられるのが魅力の体験型英語教育施設OEVで実施され、大阪大学の単位も付与されることから、例えば「TESOL(Teachers of English to Speakers of Other Languages)コース」※3を受講する学生の実習(教育インターンシップ相当のカリキュラム)に適切ではと、現在の学生の在籍校に止まらず、数多くの海外大学関係者からの問い合わせが寄せられています。 また本プログラムの創設を機に、大阪大学近隣の有志ファミリーにお願いして、ボランティアのホストファミリーグループも組織しました。新しい教育プログラムを核として、地域全体の国際化について草の根からの「底上げ」も図っていく予定です。 近年、知日派・親日家となった外国人の多くが、「JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Program(語学指導等を行う外国青年招致事業))」※4など日本国内での外国語教育実践を通じて日本への親しみを培ってきたという実績があります。そういった実情を踏まえながら、大阪大学国際教育交流センターでは、新たな教育プログラムの導入によって大阪大学への留学生受入を多様化させ、促進・拡大させるのみならず、大阪・北摂の地を「知日派の優秀な若者」を受け入れ育成するためのゲートウェイとすることを目指しています。
※3 TESOL(Teachers of English to Speakers of Other Languages)コース 英語を母国語としない人々に対して、英語を指導することができる国際資格。TESOL有資格者は世界標準の英語の様々な教授法や、指導案の作成、文法や発音の指導に関して専門的な知識を備えています。
? ※4 JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Program(語学指導等を行う外国青年招致事業)) 地方自治体が総務省、外務省、文部科学省及び一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の協力の下に実施している、語学指導等を行う外国青年招致事業で、外国青年を招致して地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図っています。1987年から始まり、30年目の2017年には44ヶ国から5163人を受け入れました。