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◆米国の「親中」政策に悩ませ続けられた日本の勝機
世界各国を現地取材するジャーナリストによる米中が争奪するアジアの最新レポート。
いまのアジア諸国において米国と密接な絆を持つ国は日本、韓国、台湾とベトナムであり、完全に中国側に転換したのはラオス、カンボジア、マレーシア、タイ、ミャンマー、そしてブルネイ。そして両天秤にかけているのがフィリピン、インドネシア、シンガポールと著者は色分けします。
また、南アジアではインドが保護してきたはずの周辺国、ネパール、バングラデシュ、スリランカ、パキスタン、モルディブが中国寄りへ傾斜を示し、インド包囲網を構築する始末。つまり、アジアにおいて米国の同盟国が減り、中国サイドに急傾斜している国々がおびただしくなった。この現実を目の当たりにし、アメリカはにわかに「反中」姿勢に転じ始めました。「貿易戦争」もその一環です。
したがって反中国という米国の姿勢は、共和党タカ派のみならず民主党の多くも、そしてリベラルなニューヨークタイムズの論調もそういう方向へ変質しだしたのです。インドは立ち上がりました、さて日本はどうするというのが本書のメッセージです。
【もくじ】より
プロローグ アメリカの中国敵視は本物だ
◎第一章 「中国の罠」に猛反発する世界
◎第二章 本当にヤバイ朝鮮半島と台湾海峡
◎第三章 中国に奪われるASEAN一〇ケ国
◎第四章 中印激突! 危機迫る南アジア
◎エピローグ 米中貿易戦争、どうする日本
宮崎正弘(みやざき まさひろ)
評論家
1946年金沢生まれ。早稲田大学中退。「日本学生新聞」編集長、雑誌『浪曼』企画室長を経て、貿易会社を経営。82年『もうひとつの資源戦争』(講談社)で論壇へ。国際政治、経済などをテーマに独自の取材で情報を解析する評論を展開。中国ウォッチャーとして知られ、全省にわたり取材活動を続けている。
中国、台湾に関する著作は5冊が中国語に翻訳されている。代表作に『連鎖地獄――日本を買い占め世界と衝突し自爆する中国』『日本が全体主義に陥る日』『激動の日本近現代史――歴史修正主義の逆襲』(ビジネス社)、『中国大分裂』(ネスコ)、『出身地で分かる中国人』(PHP新書)『習近平の独裁強化で、世界から徹底的に排除され始めた中国』(徳間書店)など多数。最新作は『米国衰退、中国膨張。かくも長き日本の不在』(海竜社)。
(価格)1300円+税
〈発売日〉2018年6月5日
〈出版元〉ビジネス社
【画像 http://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000177059&id=bodyimage1】