TechShare株式会社(本社:東京都、資本金:2000万円、代表取締役:重光貴明、以下「TechShare」)は、RaspberryPiの量産顧客向けに、Physical Computing LabブランドのRaspberry Pi検証済のIndustry版Micro SDカードの販売を7月12日付けで開始したことをお知らせします。


Raspberry Piを利用する際に、最も多いトラブルの1つがMicroSDカードです。一般にAmazonなどのネット通販や量販店で購入できるMicroSDカードは民生品用と呼ばれるMicroSDカードとなります。
この民生用のMicroSDカードは書き込みの保証回数が50回程度で、コストを抑えるために、内部のチップなどはその時々で有利なマーケット価格のものを利用し、同じブランドの同一の型番の製品でも、内部で使われているチップやファームウエアがロットによって異なるのが一般です。これでは組み込み用途で長期間に渡り量産する場合に、同一仕様・品質の製品を調達すること自体が不可能となります。

このため、民生品用のMicroSDカードでは、それまで検証済と思われていた同じ型番のMicro SDカードを利用していても、ロットによって、突然、Raspberry Piと相性が悪いMicroSDカードに変わってしまうこともあり、Raspberry Piで起動できないなどの不具合の比率が極端に上がったり、100%使えなくなるケースもありました。

 今回、TechShareがPhysical Computing LabのオリジナルブランドでリリースしたRaspberry Pi用のIndustry Micro SDカードの主な特徴は、以下の通りです。

1) 書き込み回数:3,000回
2) 動作温度:-25~85
3) スピードクラス:class10
4) 内部のNANDチップ、コントローラ、ファームウエアが同一であることが保証されたBOM固定
5) 瞬断対応機能付
6) Raspberry Piでの動作検証済

今回リリースしたIndustry版Micro SDカードの書き込み回数、書き込み速度(スピードクラス)、動作温度範囲は、一般的なClass 10のMLC型のIndustry版MicroSDカードとしては標準的な性能で、一般的な組み込み用途に利用できる性能は確保されています。

※MLC型:1つのメモリセルに3値以上を格納する方式で、スピード、耐久性、価格のバランスのとれたIndustry版MicroSDカードでは最も普及している方式です。

特にRaspberry Piの量産で利用するためのMicro SDカードとしては、以下の3つの特徴が重要です。


BOM固定なのでMicroSDカードの中身が固定された完全な同一品の調達が可能
弊社で提供するIndustry用のMicro SD カードはBOM固定なので、組み込みの量産前にテストしたMicro SD
カードと全く同一のMicro SDカードが長期間に渡り供給されることになります。ロットの違いに起因するリスクを完全にコントロールすることができます。

瞬断対応機能付なのでスイッチがないRaspberry PiでもMicroSDの破損リスクを低減
シャットダウンスイッチのないRaspberry Piでの利用を前提として場合には、MicroSDカードへの書き込み動作中に、突然、電源が切れる可能性がPCなどの他のデバイスと比較して非常に高いので、瞬断対応機能付のMicroSDカードが望ましいと言われています。今回リリースされたIndustry版Micro SDカードであれば、瞬断対応機能付きなので、書き込み動作中の電源の瞬断でMicroSDの内容が破壊される可能性を低減することができます。

Raspberry Piの正規代理店が提供する専用品なので検証情報やトラブル情報も把握できる
今回リリースされたRaspberry Pi専用Micro SDカードは、TechShare社内での検証テストの他、Raspberry Piを組込み用途で利用する多くのユーザの皆様が実際にテストを実施し、採用されているMicroSDカードです。Raspberry Pi専用の製品として、弊社で販売やサポートを提供していくため、Raspberry Piでの利用実績や技術サポート情報も更に社内に蓄積されていくことになります。万一、Raspberry Piの利用において重大なトラブルが発生した場合にも、弊社でその状況を一早く把握することが可能となります。

TechShareの代表取締役 重光貴明は、下記の通り述べています。「TechShareでは、Raspberry Piトラブルの3大原因の一つであるMicroSDカードの調達に関しては様々なものを試してきたが、民生品のMicroSDカードを利用する限り、長期安定で安全に利用できる方法は見つからなかった。また、Industry版Micro SDカードに関しても、Raspberry Piの量産利用に限って考えると調達先から必要なアドバイスがもらえる環境にはなく、結果として、量産ユーザのお客様に安心して使っていただくために、自社でmicro SDカードの中身をコントロールできるOEMで調達することに行きついた。今回のRaspberry Pi専用 Industry版Micro SDカードの一般販売が開始されることで、より多くのRaspberry Piユーザに利用され、更に安心してRaspberry Piで使えるMicroSDカードとなることを期待しています。」

今回リリースされたMicro SDカードのサンプル価格は、下記の通りです。

Raspberry Pi用Industry Micro SD Card - Physical Computing Labのサンプル価格
1) 8GB ¥1,480-(税抜)
2) 16GB ¥2,980-(税抜)
3) 32GB ¥3,980-(税抜)
4) 64GB ¥7,980-(税抜)

TechShareのWebストアでサンプルが購入できます。

Physical Computing Lab(TechShareのWeb Store)
http://www.physical-computing.jp/

量産利用を前提とする大口導入に関しては、下記の問い合わせ先までお問合せください。


TechShareについて
社名:TechShare株式会社
住所:〒135-0016 東京都江東区東陽5丁目28-6 TSビル
設立:2012年1月
資本金:2,000万円
代表者:代表取締役 重光 貴明

TechShare株式会社は、自動車、電気機器、機械、精密機器、教育・研究機関など様々な業種向けのシミュレーションソフトウェアおよびハードウエアの販売、e-ラーニング、実験教材、技術書籍などの技術教材および研修サービスの提供、受託開発や技術コンサルティングなどのエンジニアリングサービスを提供しております。モデルベース開発、マルチボディダイナミックスの他、音響解析、振動解析、機構解析、制御系設計、プラントモデリング、信号処理・画像処理など多様なアプリケーション分野で、様々な顧客ニーズに対応しております。

TechShareホームページ: http://www.techshare.co.jp/

【本件に関する問い合わせ先】
TechShare株式会社 広報担当:亘(わたり)
電話番号:03-5683-7293
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情報提供元: Dream News