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スリーシェルズは、2016年5月に渋谷で行った「伊福部百年紀Vol.4」のCDを5月31日に発売する。
伊福部昭の没十年を記念して、伊福部が子供のために作った音楽を集め「大楽必易(優れた音楽とは必ず平易なものである)」という言葉にそったコンサートとして「セロ弾きのゴーシュ」「イワンと子馬」「子供のためのリズム遊び」や弟子の作品も演奏して、新聞各紙に取り上げられ、話題となった。
また、芥川也寸志や黛敏郎らを含む伊福部昭の九人の弟子がゴジラのモチーフ師匠へ捧げた献呈曲も収録される。
(黛敏郎作品では、当日集った伊福部門下が合唱で参加!)
CDは、4月30日の「渡辺宙明スペシャルコンサート」で先行発売予定。
http://www.confetti-web.com/detail.php?tid=36987
イワン、ゴーシュ、リズム遊び等「大楽必易」な楽曲が甦る!
CDタイトル「伊福部昭百年紀vol.4」
作曲:伊福部昭 構成・楽譜作成:吉原一憲
解説:小林淳
指揮:水戸博之、演奏:オーケストラ・トリプティーク(三瀬俊吾:コンサートマスター)
チェロソロ:ドミトリー・フェイギン
合唱:伊福部昭百年紀合唱団(根岸一郎、上田純也、植田真史、富塚研二)
2016年5月4日(渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールにてライヴ録音)
録音・編集:磯部英彬
発売予定 2016年5月31日
発売レーベル:スリーシェルズ
CD品番 3SCD0033
バーコード番号 4560224350337
価格:3000円(税込)
デザイン:山口翔悟
協力:伊福部家、永瀬博彦
企画:西耕一(スリーシェルズ)
聴きどころ
・宮沢賢治の原作で知られる「セロ弾きのゴーシュ」の今回上演するバージョンは、1953年に「日本で最初の長編・総天然色・人形劇・音楽映画」として作られた。しかし、現在はフィルムの権利関係が不明となり、幻の作品となっている。この映画に作曲された音楽は、当時のトップチェリストであった井上頼豊と東京フィルハーモニー交響楽団により演奏されたもので、「インドの虎狩り」「ゆかいな馬車屋」など楽しく、多彩な音楽ばかり。今回は、音楽だけでも楽しめるよう構成して、伊福部が学長をつとめた東京音楽大学の教授でもあるロシア人チェリストのドミトリー・フェイギンがチェロソロをつとめて復活演奏となった。
・「イワンと子馬」(1953年)はケロヨンの生みの親として知られる藤城清治(1924-)の影絵劇の音楽を演奏会用に4つの楽章に構成したもの。ロシア文学を原作にしたこの影絵劇は1953年の初演以来、藤城の代表作として知られるが現在では幻の作品となっている。オーケストラだけでなく、エレクトーンも巧みに使い、イワンと子馬の冒険を表情豊かに描いている。
・「子供のためのリズム遊び」(1949年)は、伊福部がこどもの教育用SPレコードのために作曲したオーケストラ作品である。リズミカルで心躍るメロディーがたくさんあふれた音楽であるが、この曲は録音以来66年近くも埋もれており、オーケストラでの舞台上演は今回初の試みとなった。
収録曲一覧(トータル76分24秒)
九人の門弟が贈る伊福部モチーフによる讃
1. ゴジラの主題によせるバラード / 芥川也寸志
2. Omaggio a maestro A.Ifukube / 池野成
3. 幻の曲 / 石井眞木
4. 狂想的変容 / 今井重幸
5. Felicidades El Maestro! / 原田甫
6. Homage to Akira Ifukube / 松村禎三
7. Omaggio al maestro Ifukube / 真鍋理一郎
8. Gozilla is dancing / 三木稔
9. Hommage a A.I. / 黛敏郎
10-19.伊福部昭:子供のためのリズム遊び 全曲
20-23.伊福部昭:組曲「イワンと子馬」(藤城清治の影絵劇より)
24-33.伊福部昭:「セロ弾きのゴーシュ」より
34.アンコール「インドの虎狩り」
水戸博之指揮、オーケストラ・トリプティーク
フルート 向井理絵
オーボエ 小野寺彩子
クラリネット 宮前和美
ファゴット 宮部貴絵
ホルン1 本田史由記
ホルン2 鈴木謁子
トランペット 小島光博
トロンボーン 山本靖之
打楽器 大家一将
打楽器 冨岡春絵
ピアノ 只野なつき
エレクトーン 竹蓋彩花
ヴァイオリン 三瀬俊吾(コンサートマスター)
ヴァイオリン 内藤歌子
ヴィオラ 伊藤美香
チェロ 竹本聖子
コントラバス 志水祐亮
伊福部昭百年紀実行委員会
井上誠、小林淳、吉原一憲、大橋鉄雄、山口翔悟、鈴木正幸、内原康雄、西川伸司、鹿野草平、櫻内功幹、佐藤俊哉、内山千尋、松田詠介、坂井正志
伊福部 昭(作曲)
1914年5月31日、釧路町幣舞にて誕生、音更にて育つ。アイヌとともに育った幼少時が音楽的原体験となる。伊福部家の家学は『老子』、幼い頃から父に教え込まれる。北海道帝国大学農学部林学科に進みつつ音楽を独学、ヴァイオリンを弾く。二人の兄や、早坂文雄、三浦淳史らと、ストラヴィンスキー、ラヴェル、サティなどに触れ、熱き音楽的青春を過ごす。21歳の時「日本狂詩曲」がチェレブニン賞を受賞するが、大学卒業後は林務官として北海道に留まる。戦後、1946年に作曲家として生きる決意を胸に32歳で上京。東京芸大講師として芥川也寸志、村松禎三、黛敏郎等を育てる傍ら、多くの映画音楽を生み出した。1954年40歳、映画『ゴジラ』の音楽を担当、日本の映画音楽において奇跡的出会いであった。同年、初の交響曲「シンフォニア・タプカーラ」を発表。多くの作品、弟子、映画音楽を残して、2006年2月8日に91歳でこの世を去った。
プロフィール
水戸博之 MITO Hiroyuki 指揮
1988年、江別市出身。北海道立大麻高等学校を経て東京音楽大学、 及び同大学大学院作曲指揮科(指揮)を卒業。在学中の6年間、給費特待奨学生に選ばれる。これまでに指揮を広上淳一、汐澤安彦、田代俊文、加納明洋、三河正典、ピアノを奥山優香、北島公彦、米田栄子、野田清隆、音楽理論を伊左治直の各氏に師事。2010年、サントリーホール主催レインボウ21デビューコンサート出演。 2012年、東総文化会館「東総の第九」にて東京音楽大学シンフォニーオーケストラを指揮。井上道義、及び下野竜也両氏によるマスタークラスを受講し、いずれも優秀者に選出され、オーケストラアンサンブル金沢、金沢大学フィルハーモニー管弦楽団、上野学園大学管弦楽団を指揮する。
また、東京混声合唱団の合唱指揮者としてNHK交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会に出演する他、同合唱団の文化庁主催による巡回公演を指揮。その他、日生劇場、及び藤原歌劇団のオペラ公演に副指揮者として携わる。現在、オーケストラトリプティーク常任指揮者。京都市ジュニアオーケストラ、及び八王子ユース弦楽アンサンブルにてアシスタントコンダクターを務める。2015年4月、東京混声合唱団コンダクター・イン・レジデンスに就任。
三瀬俊吾 MISE Shungo コンサートマスター
東京音楽大学卒業後、桐朋学園大学院大学修了。第4回日本演奏家コンクール入選。第4回レガシィヴァイオリンコンクール銀賞、埼玉スバル賞受賞。第1回横浜国際音楽コンクール弦楽器一般部門第1位(2位なし)。同コンクールより奨学金を得、パリ・エコールノルマル音楽院へ留学。 第6級教育課程、研修課程及び室内楽のディプロムを取得。同音楽院にて、ドゥヴィ・エルリ、原田幸一郎の各氏に師事し、マスタークラスや音楽院内での演奏会に多数出演。
定期的に千々岩英一氏の指導も受け、パリでソロ・室内楽や新作の演奏活動も行う。2009年1月、東京オペラシティ・リサイタルホールで「第1回室内楽-OTO」に出演し7作品の新作演奏を行う。同年7月、名古屋、神戸、東京でリサイタル開催。2010年帰国。同年1月、「三瀬和朗の作品の夕べ若い演奏家達にI」に出演。同年5月、鎌倉、東京でリサイタル開催。
武生国際音楽祭、カリアリ国際音楽アカデミー、アンサンブル・モデルン・アカデミーなどに参加。これまでにヴァイオリンを、篠崎功子、霜佐紀子、水野佐知香、岡山潔、藤原浜雄の各氏に師事。
ドミトリー・フェイギン Dmitry Feygin チェロソロ
ロシア人チェリスト、ドミトリー・フェイギンは、有名なチェリストであった父、ヴァレンティン・フェイギンと、有名なチェロ教師であった母、ガリーナ・ズーヴァレヴァのもとに、モスクワに生まれる。その後、モスクワ音楽院中央付属音楽学校のもとで英才教育を受け、その後、モスクワ音楽院へ 入学、同大学院を卒業。その間、父にチェロを、室内楽をショスタコヴィッチ室内楽団のチェロ奏者アレクサンドル・カルチャーギンなどに師事する。
モスクワ音楽院在学中、1991年にモスクワ院大ホールにて指揮者アレクサンドル・ヴェデルニコフ(現ボリショイ劇場常任)指揮により、チャイコフ スキー作曲『ロココのテーマによる変奏曲』でデビューする。今までにショスタコヴィッチ室内楽コンクール、 日本のヴィヴァ・チェロコンクールなど数々の 賞を受賞。ショスタコヴィッチ室内楽コンクールではショスタコヴィッチ夫人から特別にソナタ賞を授与される。
1986年からロシア国 内外で演奏活動をはじめ、NEW-VIKTRINGフェスティバルやCARINTHISHERフェスティバル(墺)、カルマール・フェスティバル(仏、主催はロシア人ヴァイオリニスト、スピヴァコフ)、オレグ・カガン・フェスティバル(露、ナタリア・グッドマン主催)、モスクワ11月芸術祭などに出演する。1999年にはロシア人指揮者、イリヤ・ム―シンなどと共演する。最近では、小林研一郎を始め日本人で世界的な指揮者とも共演する。2013年には、世界的な指揮者広上淳一や、日本の有名なオーケストラと共演する。95年からはモスクワ・コンサート・フィルハーモニー協会のソリストを務め、モスクワ音楽院付属音楽学校で教える。
2003年に来日、現 在、東京音楽大学教授。06年からはモスクワフィルハーモニア協会主催による定期演奏会に、毎年、チェロとピアノ、デュオ室内楽のシリーズに新見フェイギ ン浩子(ピアノ)と連続出演する。日本とロシア中心にソロ室内楽で活動する。近年では、モスクワ、韓国および日本において国際チェロコンクールの審査員も務める。
吉原一憲 YOSHIHARA Kazunori 楽譜作成・構成担当
作曲を今井重幸氏に師事。
商業音楽の分野でアレンジャー、マニピュレーターとしてクラブミュージック、TV番組、CM音楽等様々なジャンルを手掛ける。幼少時にストラヴィンスキーの「花火」に触発され独学で作曲を始める。和田薫氏の吹奏楽曲「土俗的舞曲」をきっかけに邦人作品に興味を持ち、当時のテレビ番組を通じ遡るように芥川也寸志氏、黛敏郎氏、石井眞木氏、と辿り最終的に伊福部昭氏の音楽と出会い衝撃を受ける。
2013年 伊福部昭生誕99年コンサートの委嘱でオマージュを発表。
2014年 伊福部昭百年紀実行委員として3回シリーズのコンサートに関わる。第七回全日本吹奏楽連盟作曲コンクールファイナリスト。
2015年 故 今井重幸氏の追悼曲を作曲して発表(今井重幸追悼公演実行委員会委嘱)。
2016年 伊福部昭百年紀4のレジデンスアドバイザーとして、楽譜作成・構成を担当する。
代表作
リトミカ・オスティナータによる《讃》
アメノウズメの舞
「悠久の舞」の主題によるレクイエムとシフト・オスティナート等。
オーケストラ・トリプティーク
2012年、旧奏楽堂にて日本の弦楽オーケストラ曲を集めて第1回コンサートを開催して評価を受ける。
第2回、第3回演奏会は、朝日新聞文化財団の助成を受け浜離宮朝日ホー ル(朝日新聞社内)で開催し、いずれもCD化され新聞、音楽誌他で好評を得る。
2014年は伊福部昭百年紀の公式オーケストラとして、NHKや新聞の取材 も受け、3回の公演を成功に導く。
2015年は、生誕90年の作曲家特集として、芥川也寸志と渡辺宙明の個展を開催して好評を得る。
フルオーケストラ、弦 楽オーケストラ、アンサンブル、小編成まで様々な形態で日本の作曲家の音楽をアーカイヴすべく活動している。
リリースされたCDは10枚。タワー・レコード やamazonのチャートで1位も記録している。
トリプティーク(三連画)とは、前衛、近現代音楽、映像音楽という三本の柱を持ち活動する意思の表明でもある。
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関連URL
伊福部昭関連情報 http://www.ac.auone-net.jp/~snamuchi/
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生誕91年 芥川也寸志Facebook https://www.facebook.com/akutagawa1925
生誕91年 渡辺宙明Facebook https://www.facebook.com/chumeiwatanabe
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担当 西