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自動車のコネクテッド化が進む一方で、消費者は安全上の懸念から、完全な自動運転ではなく半自動運転を望んでいる傾向が明らかになっており、自動車の所有率は全体的に伸び続けています。電動モビリティの進歩は加速しているものの、ピュアな電気自動車(BEV)への切り替えよりも、ハイブリッド車の選択肢に重点が置かれており、現在内燃機関(ICE)の車両を使用しているドライバーの44%は、世界的に見ても、次の車をICEエンジンにする予定である結果となりました。
この調査は、2015年に初めて実施されて以来継続して行っているものです。今年の結果からは、自動車の普及がピークに近づき、デジタル化や自動化といった新たなイノベーションにあまりオープンでない消費者を抱える成熟した自動車市場(北東アジア、北米、欧州)と、成長市場である中国、インド、東南アジア、中東とのギャップが拡大していることを浮き彫りになりました。後者においては、自動車所有の重要性が高まっており、消費者は製品やチャネルの革新に対して非常にオープンである傾向が見えます。電動化については、米国を除く成熟市場ではEVが急速に受け入れられているものの、中国(世界的リーダー)を除く成長市場ではEVの採用が遅れています。
ADLのオートモーティブおよびグロース・プラクティスの担当パートナー、Richard Parkinは次のようにコメントしています。
「今回の調査は、自動車メーカーと消費者の双方がコストと便益を再評価する中で、コネクテッド、自動運転、シェアード、電動化(CASE)の世界に向けた一方向的な進展という単純な見方がますます不透明になっていることを示している。また、自動車の普及がピークを迎えている米国、欧州、北アジアの成熟市場と、それ以外のアジアや中東の、よりダイナミックでありながら価格に敏感な市場との間にも、大きな乖離が生じつつある。自動車メーカーが成功するためには、消費者を説得してEVに乗り換えさせたり、規制や地政学的な課題を乗り切ったり、中国のEVメーカーなど新たなディスラプターの影響に対処したり、デジタル化を進めながら、さまざまな課題をクリアしなければならない」
この調査では、自動車所有者のプロファイル、新しいモビリティサービスの導入、自動運転、代替ドライブトレイン(EVを含む)、デジタルツールが販売モデルに与える影響という5つのトピックに焦点を当てています。
調査結果は以下の通りです。
「自動車モビリティの未来」2024年版調査は、こちらから<a href=https://www.adlittle.com/en/insights/report/future-automotive-mobility-2024>ダウンロード</a>できます。
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Cate Bonthuys
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