オアシスの提案は、現任の社外取締役を全員解任すること、およびオアシス提案の社外取締役を選任すること(なお、フジテックもオアシス提案の候補者がオアシスから独立していることを容認)により、フジテックの取締役会のモニタリング機能を強化することを目的としています。また、オアシスの取締役解任議案は、フジテックの社内取締役を対象としたものではありません。長年にわたりステークホルダーの利益を犠牲にしながら影響力を濫用してきた内山家の支配から解放し、フジテックの利害関係者を守ることを目的としています。
フジテックの取締役会は、オアシスの「突如としたキャンペーンの展開・株主提案に困惑」したなどと主張し、また、株主に対して、取締役会は建設的な対話を行ってきたことを示唆しています。しかし、実際には、フジテックは 2022 年総会以降、筆頭株主であるオアシスをはじめとする多くの株主との建設的な関わりを拒否してきました。オアシスは2022年の定時株主総会直後に同社との対話を要請したものの、フジテックは5ヶ月経ってようやくオアシスとの面談に応じ、加えてオアシスはガバナンスの質問をしてはならないという条件を付されました。第75期定時株主総会でフジテックが取った行動、及び、株主への攻撃、不誠実な対話の態度からして、フジテックの取締役会は今更、「困惑」している場合ではありません。フジテックの社外取締役には、オアシスが2022年定時株主総会後に発表したプレスリリースを是非読んでいただきたく存じます。オアシスの立場は、定時株主総会の時から何一つ変わっていません。 フジテックはISSによる議決権行使助言を批判するにあたり、2022年定時株主総会でISSが現任の社外取締役を支持する議決権行使助言を行っていたことを引き合いに出し、この度の議決権行使助言を「矛盾」と捉えています。株主が議決権を行使し取締役へ責任追及するという株主の最も基本的な権利を、現任の社外取締役が侵害するというのはいかに前例のない過ちであったのか、株主が何度も懸念に伝え続けているにもかかわらず依然として無視し、いまだに全く自覚がないことは極めて憂慮される事態です。 フジテックは、第75期定時株主総会において約65%の株主が内山高一氏に反対したことを否定しています。しかし、オアシスは議決権行使結果の個別開示等をもとに、どの投資家が内山高一氏の再任議案に賛成・反対したかを集計の上で概算しています。むしろ、フジテックは内山高一氏への議案への投票結果を容易に株主の閲覧・謄写に付すことができたにもかかわらず、開示することを避け続けています。問題なのは、株主の最も基本的な権利である議決権を奪い、内山氏を説明責任のない(しかし報酬のある)地位に任命する決定をしたことであり、まさに、社外取締役が説明責任を負うべき点です。 フジテックは、内山高一氏の再任議案を撤回したのは「第三者委員会を立ち上げることを決議した」からであるという誤った情報を投資家に与え続けています。これは事実無根です。フジテックは、2022年の株主総会の1週間前に第三者委員会の設置の決定を発表しており、それ以降も総会の直前まで内山高一氏の取締役再任議案を支持するよう株主に呼びかけていたことをオアシスは把握しています。 内山高一氏を株主総会の決議を経ずに済む「会長」に昇格させたことに関してフジテックが行っている弁明は、エレベーター業界の実態(顧客は極めて多様であって、トップセールスでは対応し難いこと)にあっておらず、また、同氏がフジテックに及ぼしている影響力の大きさに対する株主の懸念を全く無視したものです。内山高一氏のフジテックにおける現在の地位は、創業者である父から承継されたものであり、実力によるものではありません。そして、内山高一氏の在任期間中、フジテックは競合他社にさらに遅れをとり続けました。その息子である内山雄介氏の役割についてもフジテックは、何ら明確にしていないことから、今後も同族経営が続くと見ています。フジテックは、超高級マンションを時価から大幅に割り引いて売却しましたが、その売却先が内山雄介氏(が私的に有する法人)であったことは、単なる偶然ではありません。 フジテックはこの臨時株主総会で新たに2名の社外取締役の選任を決定すると同時に、オアシスから独立した候補者の信用を一方的に傷つける行為をしています。これは、フジテックが犯したガバナンスの失敗に関する議論を避けるためのものにほかなりません。また、フジテックの社外取締役候補者2名は、フジテックの顧問弁護士である北浜法律事務所および三浦法律事務所とそれぞれ関係があるため、独立性に疑義があり、特に1名については、その能力や経験はフジテックにより誇張されており、信頼に値しません。一方、オアシスの社外取締役候補者は、独立性が高く、真に必要な経験・スキルを有しており、オアシスが開催したウェビナー(機関投資家やメディア等が参加)を通じて、真摯に他の株主からの質問に答えています。逆に、フジテックの社外取締役は、私たち株主の質問に対して、なんらの回答を示していない他、そもそも、株主には面談の機会さえ設けられてはいません。 透明性および説明責任が問われる現代において、機関投資家は管理する顧客資産を保護しなくてはならず、投資先企業が十分に説明責任を果たし、会社資産の不正流用を行わないようなガバナンスを促進しなくてはなりません。フジテックの現状は、日本企業が長年にわたって進めてきた真のガバナンス改善に、非常に暗い影を落としています。責任ある受託者にとって、本投票を通じて投資先企業の不適切なガバナンスは取締役へ責任を問うという、明確な意思表示を行う機会となります。
オアシスは、すべてのステークホルダーの利益のためにキャンペーンを継続しており、独立した大手議決権行使助言会社であるISSの全面的な支持を得た、以下の投票を株主の皆様に推奨しています。
会社提案の第1号議案に反対投票を
株主提案(オアシス)の第2-7号議案に賛成投票を
いまこそ、フジテックを変えるときです。
詳細情報については、当社ウェブサイトwww.ProtectFujitec.comをご覧いただくか、ご質問・ご意見・ご感想をinfo@protectfujitec.comまでメールでお送りください。
オアシスについて
オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは、さまざまな国やセクターにわたる幅広いアセットクラスの投資機会にフォーカスしている投資ファンドです。オアシスは、現在、最高投資責任者 (CIO)を務めるセス・H・フィッシャーによって 2002 年に設立されました。オアシスに関する詳しい情報は、https://oasiscm.com をご覧ください。オアシスは日本の金融庁の「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」を遵守し、この原則に沿って投資先企業の監督及び、エンゲージメントを行っています。
重要な免責事項
本プレスリリース(以下「本リリース」)の情報は、フジテックの株主であるプライベート・ファンドの運用会社であるオアシスが、フジテックの株主の皆様への情報提供を目的とするものです。
本リリースは、フジテックの株主に対して、オアシスと共同で議決権を行使することを勧誘あるいは要請するものではありません。
また、オアシスは、株主の皆様に対して、当社と共同で議決権を行使することを何ら勧誘・請求していません。共同して議決権を行使することに合意した株主は、日本の大量保有報告制度における「共同保有者」とみなされ、日本の関係当局に保有株式の総額の届出を行って公開することが必要とされます。
オアシスは、本書またはウェブサイトを通じて、他の株主と意見交換を行う行為により、日本の金融商品取引法における他の株主との共同保有者として扱われる意図を有しておりません。
この声明および関連資料は、来たる臨時株主総会に関するオアシスの意見、解釈、および推定を独占的に表しています。オアシスは、同社が所有するファンドへの投資助言者としての立場においてのみ、これらの意見を表明しています。
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