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東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀 秀毅、以下「当社」)は、マテリアル領域における添加剤事業の強化拡大を図るため、岡山県倉敷市の水島製造所内に結晶セルロース※1「セオラス®」の第2工場を建設することを決定しましたので、お知らせします。
(1)背景
当社のスペシャルティソリューション事業本部添加剤事業部では、医薬品等で主に錠剤の賦形剤※2として用いられる結晶セルロース「セオラス®」を宮崎県延岡市において1970年より製造し、国内外に販売しています。
主用途である医薬品錠剤向け需要は今後も国内外で堅調に推移すると予想しており、将来的な供給能力の拡充が必要と考えております。
中でも、当社独自の高機能グレードである『KGグレード』、『UFグレード』は国内外で高くご評価をいただいており、その需要も大きく伸長していることから、特に供給力の強化が求められています。
成形性に特化した『KGグレード』、成形性と流動性を両立させた『UFグレード』をご使用いただくことで、飲みやすい錠剤の設計、錠剤の小型化、複数薬物の合剤化、錠剤生産性の向上等の効果を発現します。
さらに、お客さまの原料調達リスクを軽減する目的で、生産拠点複数化による安定供給力向上のご要望も高まっております。
以上2点の供給力強化ニーズを充足することを目的としまして、大幅な生産能力増強となる今回の設備投資を当社の水島製造所内で実施することといたしました。
(2)設備投資の概要
① 立地:岡山県倉敷市潮通3-13 旭化成株式会社 製造統括本部 水島製造所 B地区
② 着工予定:2021年9月
③ 竣工予定:2023年春
④ 投資額 :約130億円
⑤ 生産品目:医薬品等添加剤 結晶セルロース「セオラス®」
⑥ 販売予定先:国内外の製薬会社、健康食品製造会社、など
(3)水島製造所における工場建設について
水島製造所は、生産・研究活動の中核拠点として、主に「アクリロニトリル」「スチレンモノマー」「超高分子量ポリエチレン」など多くの石油化学製品の製造を行っています。
当社は2014年に国内石油化学事業の基盤強化を図るため、一部製品の生産設備を停止するなど、石油化学事業の構造改善をおこないました※3。空地となっていたエリアの有効活用、新たな事業創出は当社グループ全体の一つの経営課題でしたが、今回の拡大投資案件は、製造プラントとしては、水島製造所における構造改善後初めての工場建設プロジェクトとなります。
(4)今後の展開
当社は、今後も「セオラス®」を国内外のより多くのお客さまにお届けし、これまで錠剤にするのが難しかった医薬品の製造に貢献することに加えて、さらに機能を高めた製品を開発、市場投入し、製薬会社さま、患者さまのご期待に応え、世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。
※1:結晶セルロース:天然パルプを原料とする白色の粉末。主に医薬品添加剤、食品添加物として使用される。
※2:賦形剤:固形製剤の増量、形状賦与の目的で添加されるもの。
※3:ご参考:2014年2月25日リリース「国内石油化学事業の基盤強化について」
https://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2013/ze140225_2.html
【本件に関するお問い合わせ先】
広報部(片山、石川) TEL:03-6699-3008
MAIL:ak-houdou@om.asahi-kasei.co.jp