スイス・ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、インテンシブ・ケア・メディシン誌にレター論文として掲載され、ICU患者150人が参加したランダム化対照研究において、研究者らがMasimo ORi™(予備酸素摂量指数)のモニタリングによって、酸素飽和度(SpO2)のみのモニタリングと比較して、危篤患者が中程度の酸素過剰状態にある時間を短縮できるかどうかを検討1したと発表しました。ORiは、中程度の過酸素の範囲(100~200 mmHg)における動脈酸素分圧(PaO2)として定義される酸素化の指数です。0.0から1.0までの尺度を持つ「指数」としてのORiは、傾向を示して、患者の予備酸素摂量における変化を医師に告げることができます。





フランスのアンジェ大学病院センター(CHUアンジェ)のSigismond Lasocki医師と同僚らは、SpO2単独の場合と比べ、ORiのモニタリングに基づいて人工呼吸患者における吸入気酸素濃度(FiO2)を制御することで、患者が中程度の酸素過剰状態(PaO2 ≥ 100 mmHg)にある時間を短縮できるかどうかを検討しようとしました。少なくとも2日間にわたり人工呼吸を受けた成人危篤患者150人をORi群と対照群にランダム割り付けしました。ORiとSpO2は患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームのMasimo Root®とrainbow®センサーで測定しました。ORi群では看護師がORi ≥ 0.01の場合にFiO2を低減するよう指導を受けました。対照群(SpO2のみ)の場合、看護師はSpO2が所定の上限以上になるとFiO2を低減するよう指導を受けました。PaO2は動脈血のガス分析で測定しました。



ORi群の患者75人と対照群の患者71人のデータを分析しました。研究者らは、ORiのモニタリングにより、低酸素症の統計的に有意な増加をもたらすことなく、患者が酸素過剰状態で過ごす日数のパーセンテージの統計的に有意な減少が可能となり、酸素過剰状態はORi群で14%(0~33%)、対照群で33%(11~56%)となりました(p = 0.003)。酸素過剰状態で過ごした時間のパーセンテージもORi群で「かなり低く」、酸素過剰状態はPaO2 ≥ 100 mmHgの場合にORi群で7.4%(0~24.8%)、対照群で17.3%(3.8~43.1%)(p = 0.0069)、PaO2 ≥ 120 mmHgの場合にORi群で0%(0~7.2%)、対照群で5.6%(0~18.1%)(p = 0.0037)となりました。



研究者らは次のように結論付けています。「酸素吸入速度を調節するためのORiモニタリングの使用により、SpO2の単独使用と比べて、酸素過剰状態で過ごす時間の重要な短縮が可能となりましたが、この理由としてはおそらくSpO2が正常範囲にあれば看護師は酸素吸入速度を低減したがらないためです。SpO2に基づいてFiO2を調節する看護師主導のプロトコルは既に当ユニットで運用しており、私たちが対照群で観察した酸素過剰状態の時間割合が通常報告される場合よりはるかに短い(30 vs 60%)ことの理由が説明できます。従って、ORi(高PaO2を検出する)に基づいて酸素吸入速度を低減する本戦略は、酸素吸入速度を調節するためのプロトコルがないユニットにおいて一層効率的である可能性があります。SpO2は依然として低酸素の警告として、ORiは酸素過剰の警告として有効です。本戦略の臨床効果を評価するためには、さらに大規模な研究が必要となります。」



ORiはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。



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マシモについて



マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。当社の使命は、患者転帰を向上させてケアのコストを削減することです。1995年投入のMasimo SpHb® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています2。またMasimo ORi™は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし3、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し4、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する5-7ことが示されています。Masimo ORi™は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定1億人以上の患者に使用されており8、USニューズ&ワールド・レポート誌の2019-20年全米優良病院ランキング9に掲載された上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。マシモはSET®の改善を続けており、2018年には体動時の状態におけるRD SET™センサーのSpO2精度が大幅に改善されたことを発表し、医師らが頼りにしているSpO2値は患者の生理状態を正確に反映しているとの信頼感を高めることとなりました。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®やRadius PPG™などのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97™などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院自動化/接続ソリューションはIris®プラットフォームを中心に構成されており、Iris Gateway™、Patient SafetyNet、Replica™、Halo ION™、UniView™、Doctella™を含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。



ORiおよびRPViはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。



References




  1. Lasocki S, Brochant A, Leger M, Gaillard T, Lemarié P, Gergaud S, and Dupré P. ORi monitoring allows a reduction of time with hyperoxia in critically ill patients: the randomized control ORi study. Intensive Care Med. 13 Aug 2019. https://doi.org/10.1007/s00134-019-05732-9.


  2. Published clinical studies on pulse oximetry and the benefits of Masimo SET® can be found on our website at http://www.masimo.com. Comparative studies include independent and objective studies which are comprised of abstracts presented at scientific meetings and peer-reviewed journal articles.


  3. Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.


  4. de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.


  5. Taenzer AH et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.


  6. Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.


  7. McGrath SP et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.


  8. 推定値:マシモの社内資料


  9. http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.



将来見通しに関する記述



本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にMasimo ORi™ の潜在的有効性などに関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、Masimo ORiを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 危篤患者における酸素過剰を低減するMasimo ORi™(予備酸素摂量指数)の有用性を検討する研究