『大学職員のためのとっさのひとこと中国語会話』表紙

法政大学 学務部は2016年2月、大学職員の業務で利用することを想定した『大学職員のためのとっさのひとこと中国語会話』を発行しました。この冊子は、2014年11月に同じく学務部の発行した『大学職員のためのとっさのひとこと英会話』の続編となります。





【前号となる『大学職員のためのとっさのひとこと英会話』について】

2014年11月、法政大学 学務部では、スーパーグローバル大学創成支援(SGU)申請書類をきっかけに、1~3年目の若手職員が中心となり『大学職員のためのとっさのひとこと英会話』を作成・発行しました。この冊子は、大学職員があらゆる業務場面で「とっさに」英語で対応できるようになるための予習用教材として編集され、「履修」「必修科目」などのいわゆる大学業界の業界用語をまとめて学ぶことのできる教材として発行されました。学内では、英語勉強の参考資料として利用されると共に、実際の電話やメールにて対応する際に参照されています。発行後の学内外の反響も大きく、全国の大学等から200件近い問合せがあり、送付した冊子は既に600冊にものぼります。





【なぜ中国語版なのか?】

全国の私立大学の中、いち早く清国留学生を受け入れた歴史を有する本学では、現在においても中国からの留学生が410人在籍する等、留学生に占める中国人留学生の割合が65%にも上ります。また、中国協定校・機関も34あり、今後も職員が中国語で対応しなければいけない場面も多くなると思われます。

このような背景の中、『大学職員のためのとっさのひとこと英会話』プロジェクトのリーダーの次のチャレンジが「中国語版」の作成でした。(実際は「英会話」版新聞取材で舞い上がった彼が思わず「次は中国語版を作ります」と宣言したのが発端のようです)この中国語版には、英会話版プロジェクトのメンバーでもあった中国人職員が全面協力しています。





【中国語会話版の特徴】

中国語会話版と英会話版は同様の構成となっていますが、中国語の場合、その一番の基礎である発音体系の「ピンイン」を知らない人が多数いる等、英語と比べ日本人の語学習熟度が大きく異なります。

本冊子ではそうした背景を踏まえ、冊子利用者が中国語の基礎を身につけていないことを想定し、冒頭で「ピンイン」に関するレクチャーを行ったうえで、訳文にも「ピンイン」を付けています。

特にレクチャーの中の「ピンイン」の発音イメージの説明では、中国人の職員が今まで日本人の友人に中国語の発音を教えた経験をもとに表現を推敲しています。同じ意味を表すいくつかの表現があった場合でも、「日本人が発音しやすく、また相手に伝わりやすい表現はどれか」という視点から、とっさの場合に使いやすい表現を独自に選出し、掲載しています。

また、中国語の発音がうまくできない人であっても本冊子の内容を中国人留学生等に直接見せ、指さしで応対できるようにするなど、まさに「とっさの対応」ができるようになっています。





【テキストの特徴】

1、大学業務でよくあるSituationを想定し、整理

2、Situationを具体的にイメージさせるダイアローグ

3、スピーキング力を鍛える使えるフレーズ集

 英語版と同じく、「学部窓口」の大学職員が留学生や外国人教員などからの様々な問い合わせに対して中国語で対応できるようになることを目指し、作成されています。

 中国語版では、「豆知識」の囲み記事が追加されていることも特徴です。フレーズに関する補足説明だけではなく、利用者に中国語に興味を持ってもらうように工夫されています。





【掲載例】

・履修上の悩みを聞き、履修案内を見ながらアドバイスする

 >履修申し込み手続きを説明するフレーズ …など

・学部窓口で学生証を再発行する

 >学費の延納手続のフレーズ …など

・教員からの補講日申請についての対応

・震度5強の地震が発生

など、4種類のSituation、24パターンのフレーズ集、用語集





【冊子情報】

発行 :法政大学 学務部

発行月:2016年2月

体裁 :A4判 40頁 中綴じ



※英語版、中国語版共に、PDFをウェブ上で公開しており、どなたでも観覧することができます。

PDF URL: http://www.hoseikyoiku.jp/fd/project/index.php?c=topics_view&pk=1453709929
情報提供元: @Press