※FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症 FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症は、指定難病の「ビタミンD抵抗性くる病/骨軟化症」(指定難病238)および小児慢性特定疾患の「原発性低リン血症性くる病」と「ビタミンD抵抗性骨軟化症」に対応する疾患で、FGF23作用過剰による腎近位尿細管リン再吸収障害に起因する、くる病・骨軟化症の総称です。この疾患は、先天性のX染色体連鎖性低リン血症(XLH)、後天性の腫瘍性骨軟化症(TIO)等が含まれます。これらの疾患は、FGF23が過剰となることで、体内のリンが尿中に過剰に排泄され低リン血症となり、その結果として骨の成長・代謝に障害をきたす希少な疾患です。 FGF23作用過剰の原因は、XLHにおけるPHEX(phosphate-regulating gene with homologies to endopeptidases on the X chromosome)遺伝子や、常染色体優性低リン血症性くる病・骨軟化症(ADHR)におけるFGF23 遺伝子などの変異による、FGF23の過剰産生であると報告されています。また、遺伝子変異以外にも、腫瘍性骨軟化症(TIO)では主として間葉系腫瘍による FGF23の過剰産生が原因として知られています。