【「第29回国際個別化医療学会学術集会」テーマ】 <ライフスタイル医学と個別化医療~ライフスタイルゲノミクスはWell-beingをもたらすか> 人生100年時代、「健康増進」は重要な課題です。厚生労働省が推進している「二十一世紀における国民健康づくり運動(健康日本21(第三次)」が4月1日よりスタートいたしましたが、第三次では、「全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」を目指して、多様化する社会や個人にあって「誰一人取り残さない健康づくり」を推進するとされています。 新たな項目として「女性の健康」と「ライフコースアプローチ」が明記されました。性差や年齢、ライフステージに応じた健康増進への取り組みが国の政策として位置づけられたことに大きな意味があると言えます。 また、胎児期から発達期における生育環境が将来の健康に影響を及ぼすというDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)の概念が注目されておりますが、我が国の社会問題が顕著に表面化するとされる「2040年問題」を前にして、まさにゼロ次からの予防医療に力を注ぐことで、医療・介護システムの崩壊回避を急がねばなりません。