GfK Japan (東京:中野区) は、世界主要約60ヶ国における小売店販売実績データ等をもとに、世界市場規模相当に拡大推計した2023年8月の薄型テレビ・スマートフォン・パソコンの販売動向及び予測を2023年11月9日に公表した。


・薄型テレビ*


2023年8月の薄型テレビ販売数量は前年比2.5%減で7月と同程度の下落だった。一部の新興国をのぞき昨年を下回る販売が続いている。物価高や景気の弱さ、テレビ購入の優先度低下といった状況に加え、パネル価格の上昇により前月比でテレビ価格が上がる動きが出ている点もマイナス要素だ。パネル価格の上昇がテレビ価格に反映され始めるタイミングには地域差があり、今後はより多くの地域で影響が懸念される。このような点を考慮し2023年の販売数量は現在のところ前年比3.1%減を予測している。※ 薄型テレビ:液晶テレビと有機ELディスプレイ搭載テレビの合計


・スマートフォン


2023年8月のスマートフォン販売数量は前年比3.0%減で、7月に続き前の月と比べて下落幅が縮小した。物価高の影響が拡大し始めた時期との比較により、前年比がプラスに転じる地域が出はじめたことが背景だ。しかし依然として2桁マイナスが続いている地域もあり、世界の販売数量は7‐9月も昨年を下回った見方だ。10‐12月はより多くの地域でこれまでよりも前年比が改善する想定だが販売が弱い状況に変わりはなく、2023年の販売数量は現在のところ前年比4.7%減を予測している。


・パソコン


2023年8月の北米を除く世界のパソコン販売数量は前年比4.9%減で7月と同程度の下落だった。2023年後半は前半と比べて前年比が改善する想定だが、昨年を下回る販売数量が続く見方だ。物価高の中、一部の新興国においてはパソコンの値上がりを懸念した駆け込み購入の動きも見られるが、全般的な販売の弱さは変わらず、ほとんどの地域で前年比マイナスの推移が続いている。このような動向をもとに2023年の販売数量は現在のところ前年比7.3%減を予測している。


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