現存する日本最古のジャズ喫茶である横浜野毛の「ちぐさ」が、開業90年の2023年、ミュージアムとして生まれ変わります。そして、創業店主・吉田衛が終戦直後、穐吉敏子、渡辺貞夫、日野皓正さんたちの勉強のために何回も、何時間もレコードを聴かせていた音と空間を、このなかに再現します。このたびミュージアムの建設にあたり、「Jazz Museum CHIGUSA ファンド」が発足いたしました。
ちぐさは創業店主・吉田衛の遺志を受け継ぎ、「ジャズの歴史と伝統を大切にし、それを未来につないでいく」ことを使命と考えています。新しい店舗は、若いプレーヤーに演奏の場を提供し、ジャズを愛するファンには、ちぐさが90年にわたって蓄積してきた6,000枚のLPレコードや、駐留米軍の残したV-ディスク(注)、手作りのオーディオ装置など貴重なアーカイブスを体感できるミュージアムとする予定です。Jazz Museum CHIGUSAは、ジャズの街・横浜の文化遺産であると同時に、近年、若者や外国人が集まる魅力ある街・野毛のランドマークとして、地域との融和を図りながら、横浜の観光振興に貢献していきたいと考えています。 (注=V-ディスクは第2次世界大戦当時、米軍が兵士慰問のために戦地へ送った78回転のレコード盤です。朝ドラ「カムカムエヴリバディ」で話題の『オン・ザ・サニーサイド・オブ・ザ・ストリート』も含まれます)
■この建設にあたり「Jazz Museum CHIGUSA ファンド」を発足します Jazz Museum CHIGUSAの設計と建築の概要がまとまり、約1億円の総工費に対し、自己資金、銀行融資に加え「横浜野毛地区まちづくりトラスト」にも補助金を申請しますが、さらに、約1,000万円の募金活動を開始することになりました。諸情勢の厳しい折、誠に恐縮ではございますが、趣旨をご理解賜り、ジャズを愛し、横浜を愛する企業、個人各位の当ファンドへのご支援をいただきたく、お願い申し上げます。