実証トライアルの結果

 内閣府 総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「脳情報の可視化と制御による活力溢れる生活の実現」(プログラム・マネージャー:山川 義徳)は、2016年度の「BHQチャレンジ」において、応募アイデアの実証トライアルを行いました。





 「BHQチャレンジ」は、脳の健康促進の観点から、非医療分野の製品やサービスに関する革新的なアイデアを幅広く募集し、実際に脳の状態を計測する実証トライアルを実施し、その提案内容が脳の健康に与える影響について科学的観点から評価する活動です。2016年度の活動においてはこれまでに、応募の中から書類選考により、抹茶の摂取(株式会社伊藤園)、手書き習慣(コクヨ株式会社)、コラーゲンペプチドの摂取(新田ゼラチン株式会社)、ラベンダーハンドマッサージ(公益社団法人日本アロマ環境協会)、ユーグレナの摂取(株式会社ユーグレナ)といった5件のアイデアを実証トライアルの対象として選んでいます(2016年12月20日報道発表)。



 実証トライアルでは、今年度も5件のアイデア全てにおいて約一カ月の実証活動に全参加者が継続して参加できたことから、それぞれ実生活での無理ない取り組みであることが示された他、得られた脳情報の解析の結果、加齢による低下傾向を示す脳の健康指標BHQについて、実証活動前後でGM-BHQ(大脳皮質の量)やFA-BHQ(神経線維の質)の向上の影響が示唆され、アイデアごとに異なる結果が得られました。また、一部の取り組みについては指標の変化について統計的に有意な結果となりました(下図参照)。



 プログラムでは、今後もこのような開かれた研究開発を進め、公表内容についての様々なご意見を活動に反映させると共に、それぞれのアイデアに対しては各企業と連携し、検証と解析を続けます。このように、革新的な研究開発だけでなく、革新的なマネジメントを通じて、脳の健康維持・増進についての取り組みを推進してまいります。



<図 実証トライアルの結果>

https://www.atpress.ne.jp/releases/122652/img_122652_1.jpg



※BHQチャレンジ(旧 Brain Healthcareチャレンジ)は、当プログラムが2015年度より開催している取り組みです。



※BHQ(Brain Healthcare Quotient)は、当プログラムが国際標準規格として提案している手法で開発された脳の健康指標です。今後のチャレンジやプログラムの研究開発の成果を活用することで、確からしさや利便性の向上に努め、広く利用されるものとなるよう進めてまいります。



※今回の発表は、各アイデア30名の活動前後の脳情報の変化を科学的に解析し、その結果を公開したものです。それぞれの効能を本プログラムとして認証するものではありません。また、さらに、継続的に、検証と解析を行うことが期待または要請されることは言うまでもありません。



※当プログラムの取り組みについては、以下のwebサイトに最新情報を掲載しておりますので、こちらもご参照ください。

http://www.jst.go.jp/impact/hp_yamakawa/index.html
情報提供元: @Press