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四阿屋山は、長野県東筑摩郡筑北村と麻績村にまたがる 標高1387mの山 です。古くから地元民に 治水の神 として崇められており、山頂にある 四阿屋神社奥本社 では毎年春と秋に五穀豊穣を願い祝詞が上げられ、多くの村人が拝登に訪れます。
山頂手前の展望台からは 筑北村ののどかな田園風景 と 背後にそびえる雄大な北アルプス が望め、山頂の社叢にはブナの原生林が静かに息づいています。
「あずまや」という名前の通り、四阿(東屋)に似た山容は四方八方に尾根が出てゆったりとした姿が特徴です。
四阿屋山には4つの登山コースがあります。
2023年5月1日 に登りました!天候は晴れ、無風の絶好登山日和です。登山好きの30代男女2名(最近やや太り気味&体力低下気味)がのんびり登ります。
林道を道なりに進むと左側に登山口があります。
案内板に「中村登山口」「中村コース」等の記載はありませんが、山頂まで2.4kmのこの場所が中村登山口です。 大きな案内板 があって分かり易い。
登山口から150mほど歩くと、 隠畑(土塁) があります。
隠畑(かくればた) とは、農民が隠れて耕作し租税を免れる田畑のことです。今でいうと脱税のようなものです。そして 土塁 とは、土を堤防のような形に盛り上げて築いた砦です。敵の侵入を防ぐのが主な役割といわれています。
先祖たちの生活を直に感じられるのも、里山登山の魅力です。
登山道は 整備されており、道標もしっかりしている ので迷いそうな所はほぼありません。
木々のざわめきは森林浴にぴったり。鳥たちのさえずりも聞こえ、 バードウォッチング も楽しめそうです。
中腹には 「権現池」 という窪地があります。 湧き出る清水は名薬 として地元民に重宝されてきました。
権現池を過ぎる徐々に傾斜が出てきて、木々の間から村の全景が見下ろせるようになっていきます。
登山開始から約1時間後、 展望台 に到着です。筑北村の田園風景と聖山等の里山、そして奥には 北アルプスの美しい展望 が広がります。南は乗鞍岳、北は新潟の妙高山まで見渡せました!
展望台から10分ほど登れば山頂に到着です。山頂は周囲を木に囲まれ展望はありませんが、木々の間から筑北三山のひとつ、 冠着山(かむりきやま) が綺麗に見えました。
(※筑北三山…四阿屋山、冠着山、聖山)
山頂下には 四阿山屋神社奥社 があり、周囲にはブナの大木が美しくそびえます。四阿屋山のブナ原生林は、村指定の天然記念物に指定されています。
この日(5月1日)は春の参拝の日だったため、 祝詞が上げられ多くの参拝者が訪れていました 。秋には 9月1日 にまた祝詞が上げられるのだと、参拝に来られた地元の方が教えて下さいました。参拝者は草湯温泉コースを登るようです。
さあ、奥社に参拝を済ませ、ブナ林の力強い幹と澄んだ空気を思いっきり堪能したら同じコースで下山です。
まだ余力のある方は山麓近くにある 「御嶽石造物群」 に寄り道しましょう。コース上にはなく、道標があるのでそれに従います。10分ほどの急な坂道を登れば到着です。
四阿屋山を背に、山を守るかのように石仏が置かれています。素朴ですが力強い姿です。
登りも下りも危ない箇所は無く 安全に登山が出来ました。 道も道標も整備されて歩きやすかった です。
※「広域林道四阿屋線」に入る際のゲート(鹿・猪の進入防止柵)は通ったら必ず閉めてください。
登山口、コース上にトイレはありません。
身近な里山ですが、山の装備はしっかり揃えていきましょう。
季節に応じて調整してください。
筑北村役場公式ウェブサイト → おでかけガイド → 観る・体験する → 四阿屋山 に詳しいトレッキングマップが載っています。
景色も木々も魅力的な四阿屋山。 水の恵みとブナの原生林に出会う旅 が待っています♪ぜひお出かけください!
余暇プランナー
元々都会育ちですが、登山にハマったのを機に長野県に移住しました。里山暮らしを家族4人で楽しんでます!登山やキャンプが趣味。テントを張って自然の中でダラダラするのが好きです。森の中で昼間から飲むお酒とか最高ですよね。旅も好きで、独身時代にはカナディアンロッキーをバンで寝泊りしながら、山を巡る旅をしたりしました。
【長野 - 里山トレッキング体験記】ブナ林と北アルプス展望の「四阿屋山(あずまやさん)」に挑戦しよう!