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果実や植物などの天然染料を使った染め方 のことを草木染めと言います。最近は化学染料もあるので、あえて天然染料を使う場合の呼び方です。
お家のキッチンで簡単に楽しむことができます。
いつもは捨ててしまうお野菜の皮などを使うのでとてもエコでSDGsの一貫にもなります。染料となる材料も手に入りやすいので気軽に始めてみましょう。
思わぬ色に変わる素材もあり理科実験のような楽しさもありますよ!
草木染めを楽しむ前に知っておきたいポイントは2つ。
ハンカチやマスク、Tシャツなど染めてみたいものの素材を確認しましょう。素材によっては染めにくい場合があります。
一番おすすめの素材は シルクやウール など動物性のもの。 木綿、レーヨンや麻 など植物性のものを染めるときには前処理をすると染めやすくなります。
ポリエステルやナイロンなど化学繊維は染まりにくいので素材をよく確認してください。
媒染剤とは生地と染料をくっつけるために使います。媒染剤は鉄、アルミニウム、銅などを素材として作ることができます。
一番使いやすいのはアルミニウム。漬物などに使う みょうばん を使います。みょうばんはスーパーマーケットの和食材コーナーにあるので探してみてください。
草木染めに使うことができる素材は様々。
野菜と植物それぞれのおすすめの素材をご紹介します。
玉ねぎの皮 は一番手に入りやすく年中作ることができるのでおすすめです。黄色やオレンジ色になります。
ぶどうの皮 はきれいな紫色に染まります。8~9月にかけてのぶどうシーズンにおすすめ。ブドウの皮は冷凍してためておくといいですよ。
アボカド はピンク色になります。外は黒、中は黄緑のなのに不思議ですね。アボカド1個でハンカチ1枚分染めることができます。アボカドも種や皮を冷凍しておくことができます。
よもぎ は春になるとたくさん見かけます。優しい黄緑色になります。ヨモギは様々な効能もあります。デトックスや体を温めたり、殺菌や保湿なども。身につける物を染めるのにぴったりですね。
ビワの葉 で染めるとピンクや茶色になります。特に冬の葉を使うとピンク色に。生の葉でも乾燥した葉でもいいですよ。
ビワの葉にも美肌効果や炎症を抑える効果も。
道端でよく見かける カラスノエンドウ でも染物にできます。手に入りやすいので気軽に始められそうですね。黄緑色に近い自然な色になります。
独特のにおいですが、様々な効能が期待できる ドクダミ 。こちらも染物にも使うことができます。媒染剤によって灰色や黄土色に。たくさん手に入るときは染めてみたいですね。
植物ではありませんが、天然素材としておすすめは コーヒーと紅茶 。
ブラウンに染まり、アンティーク風に仕上げることができます。
様々な野菜や植物が染物に使えますが、今回は、アボカドに挑戦します!
道具はいろいろと使いますが、材料はとてもシンプル。スーパーマーケットで簡単に手に入ります。
アボカド1個でハンカチ1枚を染めることができます。アボカドの皮は冷凍できるので、料理をした時にとっておくといいですね。
染めるときにバケツを使いますが、ハンカチくらいのサイズであれば大き目のボウルでも十分でした。
媒染液を作ったり、アボカドの色水を入れるなべやボウルは少し多めに用意しておくと便利です。
手が荒れやすい人はゴム手袋を必ずはめてください。
アボカドの皮から実をきれいに取ります。 たわしでごしごしこすってしっかり取りましょう。
種はスライスしておきましょう。固くて滑りやすいので切るときは気をつけましょう。半分に切ることができればあとは簡単に切れます。
種は使わずに皮だけでも染められます。
なべにアボカドの皮と種、水を入れます。
水はアボカド1個に対して1.5リットル。アボカドを増やすときは水の量も増やしましょう。
強火で煮出します。沸騰したら火を弱めて20分ほど煮ます。
アボカドを煮ている間に生地の下処理をしましょう。動物性の素材を使うときは必要ありません。
木綿や麻など植物性の素材は下処理をすると染めやすくなります。
豆乳と水を1:1 で混ぜ、その中に生地を浸します。20分ほど浸したらよくしぼってしっかり乾かしましょう。
みょうばんを溶かして媒染剤も用意しておきましょう。
みょうばん大さじ2にお湯500ml をそそいで溶かします。最初は白く濁っていますが、しばらくすると透明になります。
出来た煮汁をバケツやボウルに移します。アボカドの種と皮はザルでこして取り出しましょう。
移した煮汁をまたなべに戻します。ボウルやバケツからなべに入れたり戻したりを繰り返します。煮汁が空気にしっかり触れることでより赤みが出ます。
20回くらい繰り返しましょう。 それでも色が薄いなと思ったら少し置いておきます。
これで染料の完成です。
アボカド染料に生地を浸しましょう。 冷めてしまったら生地を浸しながら火にかけます。 沸騰しないように注意。
全体が染まるように菜箸でゆり動かしましょう。
15分くらいつけておきます。
生地を染料から取り出ししっかり絞ります。
作って置いたみょうばん媒染剤につけましょう。作ったみょうばん液と水2.5リットルをバケツに入れます。
20分ほど浸します。時間がたったらしっかり絞ってまた染料につけましょう。
染料と媒染剤につける作業を好みの色になるまで繰り返します。今回は染料に2回つけました。
お好みの色になったら染料から生地を出して水洗い。しっかり絞って乾かします。乾いたら完成。
金属に触れないように注意。
出来上がりをアイロンに描ける場合は中温で裏面からかけてくださいね。
いろんな素材で楽しめる草木染め。今回はアボカドでした。
普段おいしく食べているアボカドからきれいなピンクの染物ができるのは驚きです。最初はうまく染まるか心配でしたがきれいな赤色の染料ができて一気に楽しみに!
媒染剤やその時その時のアボカドによっても少しずつ色味が変わります。自然な染物ならではのお楽しみ要素ですね。
時間がかかりそうなイメージですが、思ったより大変ではありません。やり始めたらどんどん楽しくなりますよ。ぜひ、挑戦してみてくださいね!
余暇プランナー
ハンドメイド作家歴9年。 イラストを描くことが好きで、オリジナルイラストを使ったグッズやワークショップをしています。minneとCreemaを中心にネット販売も数年前から始めました。多くのお客様に作品をお届けできていることをうれしく思っています。県内のイベントにも年10回ほど出店しています。ハンドメイド販売の楽しさやポイントなどをお伝えできたらと思っています。
【ハンドメイド】簡単に「草木染め」!アボカドを使ってハンカチやTシャツを染めよう