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亜鉛は高級食材や普段あまり手に入らない食材に含まれていることが多いそうで、1日の摂取推奨量は30歳〜49歳の男性で11mg、女性で8mg程。
しかし実際の摂取量は平均して1日に8mgと少なく、若い女性では7mg以下というデータも。日本は先進国で唯一、亜鉛欠乏者が10〜30%もいるのだとか。
動物性タンパク質・クエン酸・ビタミンCといった栄養素と一緒に摂取することで、亜鉛の吸収を高めてくれるので、一緒に摂取することがおすすめです。
ビタミンDはカルシウムの吸収促進・骨の成長促進・血中カルシウム濃度を調節する重要な役割のある栄養素で、健康な骨を維持するために欠かせない脂溶性のビタミン。
殺菌作用を発揮する抗菌ペプチドを作る働きをし、体内に侵入したウィルスや細菌などに対して必要な免疫機能を促進してくれるため、風邪やインフルエンザ、気管支炎や肺炎などの感染症の発症、悪化の予防にも関与すると言われている栄養素です。
また、ビタミンDは腸粘膜を修復する働きがあることから、免疫に多大な影響力を持っている腸にとって欠かせないビタミン。
ビタミンDはサンマ・鮭・アジ等の魚類に比較的多く含まれているほか、きのこ類・卵・肉類からも摂取が可能。
また日光に含まれている紫外線からも生成されるほか、天日干しした食品にもビタミンDが増加傾向にあるそうで、その中でも太陽光を当てた「天日干しの椎茸」は生のものに比べ、ビタミンDの代替成分「エルゴステロール」「ビタミンD」が豊富に含まれているそう。
干物を選ぶ際は天日干しを選ぶことが、ビタミンDを効率良く摂取するカギとなります。
マグネシウムは骨の成長・強化・維持に重要なミネラル。体内には25g程が存在しており、その半数以上が骨に含まれています。
マグネシウムにはおよそ300の酵素の働きを助けてくれる働きがあり、カルシウムの作用と深く関わりながら筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくするといった役目を果たしています。
また全ての細胞にも含まれ体内のミネラルバランスを調整する役割を持っているマグネシウムですが、上述したビタミンDの活性化になくてはならない栄養素。
マグネシウムは体内で活性酸素を分解する酵素であるSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)を作り出すために欠かせない栄養素で、体を酸化ストレスから守ってくれています。
腸にとってなくてはならない機能である排便にも作用し、便秘薬の成分の1つにもマグネシウムが活用されています。
このマグネシウムはごまやアーモンド・カシューナッツなどの種実類をはじめ、あおさ・青のり・わかめ・とろろ昆布といった海藻類、豆腐・納豆などの豆類・大豆加工食品の3カテゴリーに多く含まれています。
昔ながらの日本食には多く含まれているものの、ファストフードや冷凍食品を頻繁に食べる機会が多い現代人はマグネシウムが不足しがち。
カルシウムの過剰摂取でも体内のマグネシウムが過剰に排出されてしまうそうなので「マグネシウム1:カルシウム2」の比率で摂取するのがおすすめなのだとか。
これらの3大栄養素をしっかり摂取するために旬の食材を取り入れた免疫アップメニューに、細川モモ先生は「牡蠣の和風チャウダー」を紹介されています。
“海のミルク”と呼ばれるほど栄養豊富な牡蠣は亜鉛を豊富に含んでおり、特に感染症に気をつけたい冬(11〜4月)に旬を迎える食材。
牡蠣に発酵食品である味噌とオリゴ糖を含む豆乳や玉ねぎを加えることで、腸が喜ぶレシピ。
酪酸を作ってくれる食物繊維が豊富なきのこ、ポリフェノールが豊富な野菜もバランス良く摂ることが出来るメニューとなっています。
●【材料】2人分
・牡蠣…8粒
・にんじん…1/2本
・玉ねぎ…1/2個
・ほうれん草…1/4束
・しめじ…1/4パック
※お好みでコーンも
・バター…20g
・だし汁…200cc
・米粉あるいは小麦粉大さじ2
●【調味料A】
・豆乳…100cc
・味噌…大さじ1
・塩、こしょう…少々
“海のミルク”と呼ばれるほど栄養豊富な牡蠣は亜鉛が豊富に含まれている食材。とくに感染症に気をつけたい冬(11〜4月)に旬を迎えます。
その牡蠣に発酵食品である味噌とオリゴ糖を含む豆乳や玉ねぎを加えることで、腸が喜ぶレシピにしました。酪酸をつくる食物繊維リッチなきのことポリフェノール豊富な野菜も追加されているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
【作り方】
調理時間…30分
・1:玉ねぎ、にんじんを食べやすいサイズに切る。ほうれん草は3cm程度の長さにざっくり切る。しめじは石づきをとり、長さ
を1/2にカットしてほぐしておく。
・2:フライパンにバターを溶かし、玉ねぎ・にんじん・しめじを炒め、しんなりとしてきたら米粉を入れ、粉っぽさがなくなるまで炒め、だし汁を入れて2〜3分煮る。
・3:(2)に牡蠣を加えて火が通ったらほうれん草と調味料を少しずつ入れ、味を調えて完成。
「睡眠」「運動」と同じくらい大切な毎日の「食事」。生きていく上での生命活動に必要な栄養素を摂取する、健康の原点とも言えるものと言えます。
これらの栄養素は定期的に摂取すればいいものではなく、本来は毎日継続的に摂取することが重要。それもそれぞれの栄養素単体で摂取するよりも、合わせて摂取することで働きが強くなるためまとめて摂取するのが望ましいのだそう。
しかし、毎日栄養の偏りなく食事をするのは簡単ではありません。食事のみで効率的な摂取を行うのは難しいのが現状です。
1人暮らしや普段あまり料理をしない方は、足りない栄養素をサプリメント等に頼るという選択肢も視野に入れてみて、栄養バランスを整え風邪やインフルエンザといった感染症予防を行なってみてはいかがでしょうか。