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一般的な焼酎は時間の経過とともに中味が変質するのを防ぐため、最後に濾過という行程がある。これにより雑味のない品質の安定した焼酎になるわけだ。だが、この工程はもとの焼酎にあるクセや旨味を削いでしまうというデメリットがあった。芋焼酎『大海冬の華』は、この濾過を最小限に抑えることで焼酎本来の旨味を閉じ込めたにごり焼酎。そのうっすら白く濁った様は冬の華と形容するにふさわしい。数量限定の特別な味わいをお湯割りでためしてみよう。
1975年に設立した大海酒造(鹿児島県)は、地元鹿児島県の契約農家のサツマイモを使う芋焼酎の酒造メーカー。手作りにこだわった高品質な焼酎造りを行っている。
『大海冬の華』(アルコール度数25度・720ml瓶/1,800ml瓶・価格 税込1,650円/2,970円・2023年11月8日発売※数量限定)は、同社が昨年より販売開始した数量限定の本格芋焼酎。今年の製造分は11月から蔵出しされた。
冒頭でもお伝えした通り、その最大の特徴は白くにごった見た目。その様を冬の華に見立てて名付けた。焼酎の旨味をできるだけ残すために濾過を控えめにすることで、サツマイモの香りや甘味をダイレクトに感じられるという。
九州南部の酒類メーカーがその品質を競う「令和5年度熊本国税局酒類鑑評会」では、本格焼酎部門で優等賞受賞。鹿児島県内で行われる鑑評会よりも入賞が困難な中、見事同社の代表商品「さつま大海」とともに受賞を果たしている。
グラスに注ぐと、透き通った白の美しさを感じる。雪化粧というには薄く、たしかに冬の華と表現する方がしっくりとくる。繊細で可憐な印象だ。冬の季節限定焼酎だけあって、おすすめはお湯割りとのこと。割合は5:5(お湯:本品)からためしてみよう。
お湯を注ぐとクセのあるサツマイモの香りが豊かに立ち上り、鼻腔をくすぐる。口あたりはやわらかいが、すぐに濃厚な芋の香りと旨味が追いかけてくる。しかし嫌らしいクセはないのでとっつきやすい。
まったりとした余韻が残りつつも、後味のキレがいいので食事とも合わせやすそう。たまたま記者宅におでんがあったので合わせて食べてみたら、飛んでしまうほど相性抜群だった。
素の味を確かめたいと思いロックで飲んでみると、これが全く違う味わい。口に含むとすぐにサツマイモの甘みと旨味が花開いていくように感じられる。
一般的に焼酎のロックはキレのある味わいが特徴の飲み方だが、この焼酎はお湯割りよりもまろやかさを感じる。成分が舌に軽く残るためか余韻を感じやすい。飲みごたえも程よくあるので、焼酎好きの期待にも応えてくれるだろう。
本格芋焼酎『大海冬の華』はこの季節にしか飲めない味。その味は限定品ながらも優等賞を受賞した折り紙付きだ。ほっこりと身体を温めながら旨味の華を感じてみてほしい。
全国の酒販店様、または大海酒造公式オンラインショップで発売中。数量限定なのでお求めはお早めに。
※お酒は20歳になってから楽しもう