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サクサクほどける食感でおなじみの『ムーンライト』から、訳あり商品を詰め込んだお得パックが新登場! 製造過程で割れたり欠けたりしたクッキーを集めており、見た目は悪いが変わらないおいしさが楽しめるというパックだ。でも、どれくらいの訳ありレベルなのか気になるところ。食品ロス削減にも貢献するべく、おためししてみた。
1960年に誕生した森永製菓(東京都)の「ムーンライト」は、「森永ビスケット」シリーズの人気を支えるロングセラー商品。見た目が月のように見えることから名付けられた、サクサクほどける食感と甘いバターの香り、そして卵のコクのある味わいが特徴のソフトクッキーだ。
しかし、製造過程においてどうしても割れたり、欠けたり、菓子粉が付着したりと、通常商品にできないものが発生する。そうした訳あり商品だけを詰め合わせたのが、今回発売された『ムーンライト』(336g・実勢価格 税込475円・2023年6月28日発売)というわけだ。
同社では、2030年までに「原料受け入れから納品(流通)までに発生するフードロスを 70%削減(国内グループ連結、原単位、2019年度比)」を目標に取り組みを続けている。『ムーンライト』はその一環として発売された。ちなみに「ポテロング」の不揃い品も販売しているようだ。
パッケージは34×23センチのビッグサイズ。布地をイメージした背景に『ムーンライト』のブルーカラーがよく映える。割れ・欠けを詰め合わせたことがわかるように、訳あり品の写真をデザイン。
21個(目安)入り(個包装2枚入り)。
ざっと状態を見てみると、過半数は2つに割れたもの、残りは3つ以上に割れて欠けたものだった。きれいな丸の状態のものはなく、一番割れているものだと原形をとどめていないものもある。もちろん、それを承知で購入しているので文句は一切ない。
サクッと軽快な食感とともにほんのりと甘いバターの風味を感じる味わい。少々割れたくらいでは『ムーンライト』のおいしさは全く変わっていない。ほどけるような食感のおかげでビスケットとは全く違う食べ心地の良さがあり、しっとり系ではないのにすっと口になじむ味わい。『ムーンライト』以外ではなかなか出会えないおいしさだ。
SNS等を調べてみると、そもそも『ムーンライト』は割って食べるという人もいた。たしかに食べカスが落ちにくいし、食べやすいから割れている方がありがたいのかもしれない。同社としては、複雑な心境だと思うが……。
これも事前に分かっていることだったが、割れた影響で細かい粉が付着しているのは少し気になった。割れていない『ムーンライト』と比べると、食べカスがちょっと落ちやすいかもしれない。でも違うのは本当にこれくらいだと思う。
お得にたくさん食べたい人はもちろん、ケーキ生地に使いたいアレンジ派の人にもおすすめだ。だが…発売と同時に完売してしまったということで、幻の訳ありムーンライトとなった。いつの日かまた発売してほしいと思う。