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会場では、2年間「東京」と向き合いシャッターを切り続けた500点以上の作品や映像作品を展開。
いつか,東京ときっちり向き合って写真を撮らなくてはいけないとずっと思っていた。
東京に生まれて東京に育ち,この街にしか住んだことがない。 でも何だか向き合うだけの準備ができていない気がして,ずっとうやむやにしてきていた。 大事なものすぎてなんだか手を出せないような感じ。
2年前,ふとそのタイミングがきた気がした。
たくさんの人達と映画『Diner ダイナー』と『人間失格 太宰治と3人の女たち』を撮り終えた頃, ふと得意技を封じて,シャッターを切ることだけで勝負をしてみたいと思った。 撮り始めてみると,私にとっての東京とは私の半径2.3メートルの世界だった。 その中に常に虚構と現実が入り交じる日々。
どうやらその境界線が曖昧なのが私の日常,東京。
この本のほとんどは写ルンですで撮影している。 自分の得意技を全て使えない状況においた時に何が残るのか,何ができるのかが知りたかった。 表面を支配しているものを無くした時に見えてくる景色を見たかった。
きっとそこに答えはある。
今在りし日の東京の一面を眩しく見返している。 やはり写真には時代が写り込んでくる。 フィルムに焼きつく光景が日々変わっていく。 今も東京を撮り続けている。
写真はやっぱり面白い。
蜷川実花
本展示は、リアルの会場「PARCO MUSEUM TOKYO」での展示開催と並行して、会場の様子を3DビューでPARCO ARTのWEB SITEから無料鑑賞できるオンライン展示を併催。会場内を移動、また360度見渡す等、自宅にいながらあたかも実際に展示会場に居るような鑑賞体験ができる。
・公開期間:6/12(金)11:30~6/29(月)18:00 ・技術提供:株式会社Psychic VR Lab.
作品をまとめた写真集や限定グッズは、会場とオンラインストアで購入できる。
数量限定のサイン本も!
間近で作品と触れ合いたい時は会場で、また会場まで足を運べないという人はオンラインで楽しもう。