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File no. 048
《WOOLRICH / ウールリッチ》
ジーンズやネルシャツ、堅牢なワークブーツなど、アメリカンブランドが誕生させた偉大な衣服は数知れない。
今回紹介する《ウールリッチ》もまた、その偉大なブランドの1つだ。
創業から180年にも及ぶ歴史の中で今日、世界中の人々が愛用する永久定番を誕生させている。
《ウールリッチ》は、1830年にイギリスから海を越えてアメリカに渡った移民のジョン・リッチ2世が、ペンシルバニア州プラムランに、アメリカ初のウーレン・ミルズ(毛織工場)を建設したことで歴史がスタートする。
当初は、野営地を転々としながら馬車で生地を売り歩いていたが、やがてソックスやひざ掛けなどの自社製品を開発し、次第に評判を得るようになる。
南北戦争中は北軍のためにブランケットを製造し、その後ハンタージャケットやパンツといった多くの製品を生み出した。
さらに、第二次世界大戦が膨大な需要を《ウールリッチ》の工場にもたらし、やがてアメリカ社会において”原料(羊毛)から製品までの一貫生産を行える、もっとも信頼の置ける会社”として名を広めることとなった。
アメリカンカジュアルを代表する赤×黒のバッファローチェック柄は、ハンティングの際にハンター同士の誤射を防ぐために《ウールリッチ》によって開発されたもの。
もちろん、現在もしっかりと受け継がれており、ブランドアイコンとして親しまれている。
赤×黒のバッファローチェックのアイテムが欲しいのなら《ウールリッチ》の製品が間違いない。 オリジンだ。
1970年代に入ると、アラスカからアメリカへの天然ガスパイプラインを引く際の作業着である極寒地用ワークウエア「アークティックパーカ」を開発。
この歴史的パーカは、後にイタリア名門サッカーチーム「ACミラン」のベンチウォーマーに採用されたことから、瞬く間に爆発的なヒット作となる。
誕生から30年以上が経過しているが、今日も発売され続けており、ブランドを代表するアイテムとして世界中のファンを魅了している。
上記ではエポックメーキングなアイテムを取り上げたが、その他にも数多くのアウトドアウエアを展開してきた。
クラシックな素材感が雰囲気のいい写真の「アノラック」は、今シーズン展開されているニューモデルだ。
これは180年以上の歴史の中で、数え切れないアノラックを製造してきた《ウールリッチ》の歴史や経験、技術が詰め込まれた1着となっている。