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「前向きに考えていればきっと上手くいく?」
仕事でも家庭でも弱音を吐きそうになったとき、無理やりにでもポジティブシンキングしようとしたことはありませんか?あるいは、将来の夢をいつもポジティブなイメージに保とうとしたり。
しかし、そんなポジティブシンキングは実はそれだけでは全然効果を発揮しないばかりか、むしろ失敗を招くという研究は沢山あります。今回はその決定版とも言える研究をお伝えします。コーチングなどで効果が出たり出なかったりする理由、成功者の話を聞いても必ずしも成功しない理由がここで明らかになります。
ガブリエル・エッティンゲン博士は著書『ポジティブシンキングを考えなおす』で、ポジティブシンキングは必ずしも良い結果を生まないことを伝えています。著者は、20年にわたってポジティブ・シンキングの効果を研究してきた第一人者です。
本書は、ほぼエッティンゲンさんが自ら行った実験をベースに書かれており、まさに集大成といえる本。今後、ポジティブシンキングを語る上では欠かせない一冊になりそうです。今回はエッティンゲン博士が実証した「ポジティブシンキングが効かない4つのケース」をご紹介します。
どんな角度から調べても、昔ながらの心理学や自己啓発本の考え方は間違いだとわかった。
ポジティブシンキングは、常に役に立つわけではない。もちろん役に立つ場面もあるが、多くの人が実践しているように、たんに物事をポジティブに考えるだけではダメなのだ。
ポジティブシンキングが有効に働くのは、1「思い描いた状況や目標が実現できると、心から思えていること」が前提にある場合だけであること。さらに、2「思い描いた状況に至るまでの課題を現実的に(時にネガティブに)想像すること」が目標の達成率を上げることをエッティンゲン博士は実験結果とともに伝えています。
自分がその目標を実現できると感じられていなければ、どんなにポジティブシンキングをしても意味がありません。むしろ、ここまでのダイエットなどの例のように、目標達成率が下がる結果にもなり得ます。
ポジティブシンキングは「実際に出来そうな目標をポジティブに思い描き、そこに至るまでの現実的な課題を考える」時にのみ効果を発揮します。ちなみに、先にネガティブなことを考えて、後からポジティブに現実的な目標をイメージすると成功率は上がりません。
是非あなたのこれまでを振り返ってみて、目標をイメージして成功しなかった時を思い出してみてください。そしてもしこれまで意味のないポジティブシンキングをして来たのなら、まず「これなら出来そう」と思えるところまで目標を小さくしてみることをオススメします。これが成功率を高めるための最初のステップです。ただし、この最初のステップが現実的になレベルになりすぎると、自分の成長を感じられない(=幸福度の因子「自己実現と成長」が高まりにくい)ので、やれそうな範囲で少し背伸びした目標をHAPPYWではオススメします。次に、その目標に至るまでに起こりうる、現実的な課題を考えてみましょう。これが現在もっとも科学的に信頼できそうな、目標を達成する方法です。
Photo:YesWeCan2 By cfishy
Licensed material used with permission by PaleolithicMan
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