外遊び界隈でウインターシューズが、すっかり定着した昨今。そのパイオニア的な存在でありながら、現在も安定した人気でシーンを牽引しているのが、ザ・ノース・フェイスのヌプシブーティ。

2006年の登場以来、幾度となくアップデートを繰り返し、さまざまなモデルをラインナップすることで、幅広いシーンやスタイルに対応してきた。

クロッグスタイルにもなる2WAYモデルが登場。

THE NORTH FACE Detachable Nuptse Bootie POLARTEC ¥26950

そんななか、今季リリースされたのが、くるぶし上部をファスナーで着脱できるデチャッタブル仕様のモデル。それによりクロッグスタイルで着用することも可能に。これは20年近いヌプシブーティの歴史において、大きな進化であり、新たな挑戦ともいえるギミック。

もちろん、アッパーに防水透湿素材の“ハイドロシール”を採用したり、保温素材として“サーモライトエコメイド”を搭載するなど、ウインターシューズとしての機能性も十二分に備えている。

(左)アウトソールには、ビブラム社の“アークティック グリップ オールテレイン”を搭載。氷上や雪上でも優れたグリップ力を発揮する。(右)アッパー素材には、糸と編み方で防風性を高めたニットフリースの“ポーラテックウインドプロ”も採用している。

2WAYヌプシブーティを冬キャンプで着用!

そんな、2WAYヌプシブーティをGO OUTスタッフが、実際に冬キャンプ(GO OUT CAMP 冬 2024)で着用! 話題のデチャッタブル機能も含め、フィールドでの利便性をチェックしてみることに。

パンツの裾をインすることで、ハイカット部分のイエローが差し色として絶大な効果を発揮している。そして最初に、足を通して感じたことは、とにかく軽いってこと!

それそのはず、片足の重量は、28cmサイズで約470g(スタッフ調べ)。つま先を指だけで掴んで、簡単に持ち上げられるほど軽い。

ただ、少し残念だったのが、ハイカット部分が狭めに作られているせいか、ちょっと足入れがキツく感じた。しかし、そのおかげもあり、一度履いてしまえば抜群のフィット感を味わうことができる。

あらゆる路面で歩きやすくて快適!

早速、キャンプ場内をいろいろと歩いてみた。この日のフィールド(ふもとっぱら)の気温は昼下がりでも4℃前後。

しかし、これくらいの気温では、新作ヌプシの保温性は、正直オーバースペックと言ってもいいほど。

そこでまずは、砂利道や草原など、いろんな路面を歩いてみることに。結果としては、圧倒的なフィット感と軽量感により、オールラウンドでストレスフリー。しかも速攻で足に馴染んでくれた。

めちゃくちゃ軽くて足上げしやすいのに、ソールはグリップ力があり安心感もある。スリッポンタイプにありがちな靴の中で足が動く感覚も少なく、ちょっとした坂道もグイグイ登れてしまう。

冷え込みが厳しくなる夕方から水場を散策。

夕方になり気温がグッと下がってきたので、保温力をチェックすべく、体感温度がさらに低く感じられそうな水場に移動。

わずか3時間ほど履いただけなのに、すっかり頼りになる相棒といったカンジで、滑りやすそうな水上の石の上も、スイスイと素早く歩くことができた。もちろん足冷え感も皆無。

水際の淵をギリギリまで攻めてみたけど、滑り落ちそうな気配も全くなく、しっかりグリップしてくれる。これはホントに頼もしい! これなら、釣りなどの水辺アクティビティでも重宝しそうだ。

ということで、冬の小川にイン。さすがにどっぷり浸かるのは非現実的過ぎるので、浅瀬を歩いて防水性と保温性を同時にチェック。

苔が生えた水面でも、まったく滑る気配がなく、普通に歩くことができるし、内部に水が染み込んでくることもない。そしてこの状況でも、水の冷たさはもちろん、全く寒さを感じないのには驚いた。

最大の進化ポイント、2WAY機能を堪能!

最後は、最も気になる2WAY機能をチェック。着脱方法は足首部分にあるファスナーを開けるだけ。ジッパープルは掴みやすいサイズだけど、普段は見えないようになっているのもスタイリッシュ。

そこまで力を入れないでもスルスルと開閉でき、1周させると簡単にハイカット部分を外すことができる。ありそうでなかった画期的なギミックながら、なんの迷いもなくスムーズに着脱できた。

ということで、あっという間にクロッグスタイルにトランスフォーム。これはこれで便利そう。むしろ保温性に優れたスリッポンとして、テント周りで活躍してくれそうな雰囲気。

早速、この状態で履いてみたけど、やはり足入れが超スムーズ。このモデルの唯一の弱点とも言える履き難さが解消されるし、テントの入り口にあっても邪魔にならないサイズ感もポイントが高い。

くるぶし部分のフリースがない分、さすが少し寒さを感じるけど、足先はしっかり保温。むしろ、さらに軽量化され、機動力がアップしている気がする……。

リラックスできる履き心地はそのままに、動きやすくて着脱も簡単。テント周りなら、この状態が最も快適かも!

そして、ちょっと遠出をしたいときや、フィールドを歩き回りたいときはハイカットにして防寒性をアップ。キャンプに投入するなら、そんな履き分けがベストかもしれない。

キャンプ場で他の愛用者を発見! 履き心地は?

2WAYヌプシブーティをレビューするためキャンプ場内を歩き回っていたら、同モデルを履いたフォトグラファーの宿利さんと遭遇!

どうやら、一足先に購入していたらしく、宿利さんもこのキャンプで初めて履いてみたとか。ということで、せっかくなので宿利さんにも履き心地を聞いてみた。

宿利「歩きやすくて保温性も高いけど、なによりも軽いですね。2WAYで使えるのもキャンプ向きだと思います。夫婦で色違いを入手したので、しばらくは冬遊びの定番の1足になりそうです!」

機能もデザインも一挙両得の万能モデル。

機動力と保温性に優れ、シーンに合わせて履き分けられる2WAYヌプシブーティは、冬の外遊び、特にキャンプシーンとは好相性な1足だった。

他にもクルマで移動するときは、運転中はクロッグスタイルにしたり、日常と外遊びで2WAYを履き分けるなど、ライフスタイルに合わせていろんな使い方ができそう。

とにかく、軽く、暖かく、汎用性に優れた万能モデルなので、一足持っていてソンはなさそうです。

Photo/Fumihiko Ikemoto


取材協力:ゴールドウイン(THE NORTH FACE)

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情報提供元: GO OUT
記事名:「 話題の「2WAYヌプシブーティ」は、冬キャンプでホントに使えるのか?