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昨年の第46回東京モーターショー2019でプロトタイプが世界初公開。ホンダブースを訪れた観客の熱い視線を集めた「CT125・ハンターカブ」の市販バージョンがついに正式デビュー! 発売日は2020年6月26日(金)と発表された。
まさに待望のモデルと言って良い。先ずはグローイングレッドから新発売。販売計画は国内・年間で8000台だが、既にバックオーダーを抱えており、今直ぐ注文しても納車は秋以降になるというほど。ヒット商品間違いなしである。
簡単にルーツを振り返ると1968年デビューのCT50、そして1981年のCT110がある。いずれもスーパーカブがベースだが、レッグシールドがはぎ取られ、アップマフラーをマッチした剥き出しのエンジンが特徴。オフロードへも誘える遊び感覚たっぷりなモデルである。
今回も市場からの熱烈ラブコールに応えるべく新開発された。車体は先にリリースされたC125がベースだが、車高が高められ、ホイールベースも10mm延長。よりしっかりと剛性感の高いフレームワークを始め、各部の装備も多くの専用部品が奢られている。
エンジンベースはタイで販売されているWAVE125だが、C125対比でトルクアップを図った出力特性を始め、一次減速と二次減速も異なり、低めの総減速比が与えられている。さらにキック始動を可能としている点も魅力的である。
サスペンションもロングストローク化されているし、堅牢なリヤキャリアや前後ディスクブレーキの標準装備等、CT125開発陣の意気込みの強さが、しっかりと見て取れる仕上がりだ。
開発のキーワードは「気軽に、楽しく、どこへでも」である。
プレスリリースには“自然をゆったり楽しむ、トレッキングCub” と明記されているが、まさに自由自在、オーナーの好みに応じて好きなように楽しめるバイクと見た。
これを愛用すれば、次はどのような休日を楽しんでやろうかと、プランを練るだけでもワクワクしてくるではないか。そんなフレンドリーなバイクと言えよう。
残念ながら未試乗だが、シートに跨がるとスーパーカブシリーズの中では一番大柄で立派な乗り味を直感する。シート高は800mm。カブとしては高めだが、足つき性には問題なく、むしろアップハンドルを手にして走る時の見晴らしの良さが気持ち良い。
さらに言うと、シート前方部の両肩が面取りされている部分とライダーの大腿部内側とが絶妙にフィットする。アンダーボーンタイプなのでニーグリップはできないが、そのおかげで上体の安定が得やすい上、シートへ加わる体重が分散され、尻への負担が軽減されて長距離での座り心地も良さそうだった。
そしてもう一つ、アクセサリーパーツの豊富さも見逃せない魅力である。自分仕様のオリジナルマシンに仕上げられる楽しみも侮れない。
REPORT/近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO/渡辺昌彦(WATANABE Masahiko)
取材協力/株式会社ホンダモーターサイクルジャパン
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