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ネットで欲しいアイテムをポチるのもいいけど、実際にショップに足を運べば、思わぬアイテムとの出会いや、新しい発見があるはず。そこでGO OUTがオススメするショップをツアー形式で厳選案内。
今回のツアーの舞台は東京を代表する古着の聖地のひとつ、町田。90年代から続く名店も多く、新旧様々な個性派ショップが徒歩圏内に点在している。そこで、古着への造詣も深いバンブーシュート甲斐さんとグッドオル福田さんが、今のキブンにマッチする掘り出しものをチェック!!
町田には、小田急線町田駅から徒歩10分圏内に、定番のアメカジ古着が大量に揃う「デザートスノー」、80s&90sストリートに特化した「ダンジル」、オトナの良質古着を厳選する「ポロニア53」、アウトドアヴィンテージの超名店「バックストリート」が点在。こんな濃いエリア、他にない!!
まずは、町田の古着屋を代表する老舗「デザートスノー」へ。97年のオープン以来、ベーシックなアメカジ古着を中心に上質なヴィンテージもリーズナブルに提供しているが、4000点ほどの古着が一望できる店内は圧巻。
ミリタリーやデニムのヴィンテージが豊富に揃うが、今年はスウェットの品揃えも充実しているとか。福田さんは1年ぶり、甲斐さんは5年ぶりの来店ということで、2人とも楽しそうに、昔から大好きなアメカジ古着を物色。
リーバイス 60年代後半の501ビッグE ¥76780
早速、甲斐さんは60年代後半のリーバイス501 ビッグEを発見。オレンジとイエローのステッチの使い分けが特徴的で、マニアからも人気がある1本。
「これはリーバイスのデニムの中でも、最も品質がいい時代のモデル。生地もいいし、ディテールもおもしろいし、XXよりシルエットも綺麗なんだよ。これはかなり安いです。サイズがあえば速攻で買ってたね」。
同じくデニムでも、福田さんはオーバーオールに注目。時代によって異なるディテールや素材使いをチェックするのも古着の魅力のひとつ。
ビッグベン 60年代のオーバーオール ¥10780
60年代のストアブランド、ビッグベンのスタンダードなオーバーオール。目立つ傷もなく、色落ち加減も絶妙な1本で、かなり状態がいいモデル。
「マイナーなブランドの感じも含めて最高。サイジングやシルエット、デザインもいいけど、個人的にはローバックスタイルが気に入りました。これで1万円前後ってのはお買い得ですね」。
50年代のカレッジスウェット ¥36080
続いて甲斐さんが見つけたのは、50年代のカレッジスウェット。フロントに入った立体的なフロッキープリントは、今では表現できない質感なのだとか。
「ラグランが好きってのもあるけど、ヴィンテージで黒いスウェットって、ほぼないんだよ。だからこれはかなり珍しい。しかもこんなにいい状態で残っているものは本当に貴重」。
お気に入りのスウェットを肴に、店長の吉田さんとヴィンテージトークで盛り上がる甲斐さん。古着屋出身だけに、かなりマニアックな話が飛び交っていた。
USアーミー オーバーパンツ ¥2090
「これめちゃくちゃ安い!!」と福田さんが手にしたのは、USアーミーのオーバーパンツ。2000年のモデルでゴアテックス素材を採用している。ECWCSシリーズのアウターとセットアップで着用可能。
「ゴアテックス製のパンツなんて、普通こんな価格で買えませんよ!! しかも米軍製で作りもしっかりしているから安心。レインウエアにもなるし、冬キャンプやフェスでラフに履きたいですね」。
まるで10代の頃に戻ったように、往年のアメカジ古着を掘りまくる2人。「こういう古着屋は何歳になってもワクワクしますね」と嬉しそうに語る福田さん。甲斐さんも「やっぱり、いい店だよね。王道モノが充実しているし、なによりも安い!!」と、久々の来店を楽しんでいた。
デザートスノーで、ヴィンテージ古着を堪能した2人が次に向かったのは、2003年オープンにした「ダンジル」。徒歩で5分ほどで移動できる距離にあるため、町田の思い出を語り合う暇もなく到着。店先に大量に貼られたステッカーが目印!!
古着はヴィンテージだけにあらず。「ダンジル」は80年代と90年代に特化した古着や小物を中心に揃えたストリートテイストに溢れた古着屋。町田に来たら2人とも必ず立ち寄るショップだとか。今季は90年代のカレッジ系スポーツアイテムが充実中。
まるでアメリカントイのおもちゃ箱をひっくり返したかのような雑多な店内には、80年代と90年代のストリートカルチャーやアメリカンスポーツを代表するアイテムがギッシリと詰まっている。「青春時代の香りがプンプンしますね〜」と福田さん。
カネ チーチ&チョン小物入れ ¥11000(2個セット)
そんな福田さんの青春時代に流行った、2人組コメディアン「チーチ&チョン」の小物入れを発見。アメリカの雑貨屋で購入してきたオフィシャルグッズだとか。
「“チーチョン”は、ボクの世代のアイコン的なキャラクター。10代後半の頃は彼らの映画をビデオテープが擦り切れるほど見ましたよ(笑)。これは2個セットで事務所に飾っておきたいですね」。
NFL ランチボックス 各¥1100
甲斐さんはNFLのランチボックスが気になる様子。ナイロン製のチープな雰囲気や、アメリカのスポーツアイテムらしい派手なカラーリングが魅力の90年代アイテム。
「これ、すごく懐かしい!! 95年くらいにNYに行ったことがあって、そのときに現地で探して買ったことがあるんですよ。まさかここで再び出会えるとは。改めて、いいアイテムですよね」。
チャンピオン 90年代のカレッジスウェット ¥7480
続いて甲斐さんが選んだのは、チャンピオンの90年代のカレッジスウェット。ここ数年は人気が再燃していて、なかなか状態によいモデルに出会えないらしい。
「このサイズのリバースウィーブのボディは今っぽいし、このショップならではのアイテムって感じ。懐かしいし、かっこいいね。これは直ぐに売れちゃいそうが気がする」。
ジャンスポーツ 80年代のウエストバッグ ¥4180
福田さんは再び小物に注目。今度は80年代後半のジャンスポーツナイロンポーチをチェック。当時のアメリカ製ならではのポップな配色と、ほどよく使い込まれた質感が魅力。
「ジャンスポは最近グッドオルで別注アイテムを作ったばかりで、いろいろとチェックしてきたけど、このアイテムは珍しいと思う。個人的にはカラーリングがツボ。これ買おうかな……」。
コットンパン ノベルティMIXCD(非売品)
そして2人が雑多な店内を物色中に、終始気になっていたのがBGMとして流れていたヒップホップのミックス音源。オリジナルブランド「コットンパン」のノベルティCDだとか。
「こういうミックス音源が流れている店って、今はあまりないよね。俺は大好きだけど」と甲斐さんが言うと、「実は俺、最近ミックステープを聴いているんですよ」と福田さんにはかなりタイムリーなネタの様子。
店先のベンチで休憩しながら、そのまま90年代のサブカルトークに花を咲かせる2人。当時のNYのシーンを現地で体験している甲斐さんの話を「最近1周して、またその頃に興味が戻ってきた感じだから超楽しい(笑)」とノリノリで話を聞く福田さん。町田の古着屋巡りは、温故知新な魅力に溢れている?(後編に続く)
Photo/Keiichi Ito