【7つで読む】NTTドコモビジネスの「テクノロジーロードマップ2025」公開で何が変わる?
NTTドコモビジネスが2025年9月17日、「テクノロジーロードマップ2025」を公開しました。7つの技術領域と短期〜長期のフェーズで、産業・地域の自律分散型DXを目指す今回の指針は、企業や自治体の共創をどう促すのか。未来像の輪郭が一気に示されました。
7技術が描く短期〜長期の設計図
NTTドコモビジネスは、少子高齢化や地域格差、環境問題、サイバーリスクといった現代の多様な課題に対し、「産業・地域DXのプラットフォーマー」として解を提示するため、本ロードマップを公表しました。公開日は2025年9月17日で、NTTグループのアセットをワンストップで提供する立場から、短期(~2025年)・中期(2026~2028年)・長期(2029~2034年)の3フェーズに分けて7つの技術領域の方向性を示しています。
7つの技術領域は、1.AI/ロボクス、2.IoT/データ/デジタルツイン、3.仮想化(Cognitive Foundation®)、4.データセンター/量子、5.セキュリティ、6.ICTインフラ(IOWN®)、7.宇宙/NTN/モバイルです。AI/ロボティクスは業務効率化からAI同士の連携による複雑課題解決、さらには人と共生する生活・仕事の実現を掲げます。IoT/データは大量で高精度なデータ取得とデジタルツイン基盤構築を通じ、社会オートメーションと経済の安定成長につなげる道筋を描きます。
仮想化(Cognitive Foundation®)は必要に応じたリソース利用と、自律型AIエージェントによるオペレーターフリー化を目標に据えます。データセンター/量子は冷却・省電力・分散GPUでAI需要に対応し、将来的には量子コンピューティングで従来解けなかった最適化問題の解決を目指します。セキュリティ面ではOTネットワークの保護や分散型識別子による信頼基盤を強化し、AI間通信の増加に伴う自動リスク対応の進化を想定します。
IOWN®を含むICTインフラは超高速・低遅延通信で自動運転支援や都市・医療の最適化を支え、世界中のデータをリアルタイムにつなぐ次世代社会の基盤を目指します。宇宙/NTN/モバイル領域は5Gの優先制御や途切れない通信を通じ、あらゆる場所での高速接続と宇宙統合コンピューティング連携による事業継続性や気候変動・災害対応のレジリエンシー強化を掲げます。
今後、NTTドコモビジネスはNTT R&Dの研究成果を社会実装へつなぎ、産業・地域の顧客やパートナーと共創を進めます。本ロードマップは「豊かな日常」「経済の安定成長」「安心・安全な社会」「持続的な資源循環の未来」を目標に、技術の段階的な実装と連携を促す羅針盤として機能することが狙いです。
詳しくは「NTTドコモビジネス株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權