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腸腰筋は股関節のインナーマッスルとしてよく知られています。腸腰筋の解剖図を見れば、おおよそ筋肉がどこにあるかは見当は付きますが、多くの人は自分の体を触ってもどこにあるかはわからないでしょう。アウターマッスルなら手で触れますが、腸腰筋は深層にあるため表面からは触れにくい筋肉だからです。
腸腰筋はスポーツパフォーマンスを向上させる筋肉として注目されています。このインナーマッスルは、大腰筋と腸骨筋の2つから構成。太ももを引き上げて股関節を屈曲させるのが役割です。
逆に足が固定すると腸骨筋は骨盤を前傾させ、大腰筋は背骨を前へ反らす役目を果たします。このため、腸腰筋が硬くなってくると、自然と骨盤が前傾してお尻が突き出たような姿勢になってしまうのです。
とはいえ、自分ではコントロールしにくいのがインナーマッスルの特徴でもあります。単なるストレッチやトレーニングでは、腸腰筋を緩ませることはできません。無理に動かそうとしてもアウターマッスルが動くだけです。
そして、アウターマッスルが働いて大きな力を出そうとすると、インナーマッスルは関節が外れてしまわないように余計に大きな力を出してしまいます。すると、腸腰筋を緩めるどころか硬くなってしまって逆効果となってしまうのです。
腸腰筋を緩めるためには、インナーマッスルだけしか働かないような状況を作ることが必要。そのためには、力を抜くことがポイントになります。力を抜いて体を動かすと、インナーマッスルは関節が外れないように勝手に働くのです。
そのためには、仰向けになってボールの上に足を乗せて力を抜いて、足が落ちないようにボールをさまざまな方向に転がすエクササイズが有効。具体的には、ひざ裏やふくらはび、足首など足の力の抜きやすいところをボールに乗せます。これを繰り返すことで腸腰筋が緩んでくるのです。
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