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ふとした動きで激痛が走って、しばらくまともにあるけなくなるのがぎっくり腰。ぎっくり腰は、じつは仙腸関節のロックが原因です。仙腸関節は、背骨と骨盤をつないでいる関節。動きとしては2~3mmほどですが、じつに複雑を動きをしています。仙腸関節がロックすると付近の靭帯が損傷してしまうのです。
骨盤とは、寛骨と仙骨と尾てい骨という3種の骨の総称になります。このうち、寛骨は腰の出っ張り部分の腸骨と、座ったときに座面が当たる坐骨と、両足の付け根のあいだにある恥骨という構成です。
そして、仙骨と腸骨のあいだが仙腸関節。仙骨は体の支柱ともいえる背骨の最下部にあたり、腸骨は両脚につながっています。仙腸関節は体のほぼ中心にあって、上半身と下半身をバランスよく支えながら運動の視点となっているわけです。
仙腸関節を含めて、骨盤を構成している骨同士は強い靭帯でしっかりと結ばれています。骨盤の骨が動いたりずれたりすることはまずありません。骨盤を動かすときには、骨盤全体が動くことを意味するわけです。
ただし、骨盤の中で唯一ずれる可能性があるのが仙腸関節。仙腸関節は骨盤や背骨の角度に合わせて、非常に複雑な動きをしています。仙腸関節には、いわば背骨の免震構造のような働きがあるのです。
この仙腸関節が何かの拍子にロックしてしまうことがぎっくり腰の原因。仙腸関節の微妙な動きによって吸収されていた衝撃が、ロックしてしまうことで周囲の靭帯に波及。靭帯が急に引っ張られて損傷して、ぎっくり腰となるのです。
仙腸関節を確認する方法を紹介しましょう。まず立った状態で、わき腹の下にある骨盤が腸骨です。腸骨の上側をそのまま後方にたどると、骨が隆起した2つの突起があります。この突起に親指の腹を置いて、両手を腰に当てます。このとき、親指の先端に触れているのが仙骨。この仙骨が前後に複雑な動きをしているのです。
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