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■Tea, Apple, Apple Tea
秋も深まり、空気も冷えてきた今日。ソフトドリンクも冷えたものよりも温かいものが欲しくなる時季になりました。温かいソフトドリンクというと、コーヒー、紅茶、日本茶などがありますが、秋の味覚も味わえるものとなると、アップルティーでしょうか。今回は、過去に販売されたアップルティーの変遷を紹介します。
■バブル期によく見たデザイン
缶入り紅茶飲料の初期に、よく見たデザインです。
左は、アサヒビール本体がソフトドリンク事業を行っていたときに、販売されていた缶紅茶です。デザイン的にはキリン『午後の紅茶』に類似したエレガンスなパッケージでした。
紅茶花伝アップルティーは、沖縄限定商品でした。紅茶やフルーツのイラストが描かれているというのは、この当時の缶紅茶飲料によくあるデザインでした。加えて、この2品とも商品名が4文字というのは、午後の紅茶を意識しているのでしょうね。
■女性向けの小容量缶
1990年代というとアメリカンサイズと呼ばれる350g缶が普及していきましたが、紅茶飲料の主たるユーザーである女性には量が多かったのでしょうか、350g缶の高さを低くした280g缶で提供される品も多くありました。
サントリー『紅茶の樹』は同社『ピコー』の前に販売されていた品です。当時販売されていた缶コーヒー『ウェスト』(後継品は今も販売されている『ボス』)に、同じパッケージデザインの品がありました。
UCC『霧の紅茶』は、現在でも沖縄限定で販売されている紅茶飲料です。この品は全国で販売されていた品ですが、青りんごフレーバーのアップルティーというのは珍しいと思います。
■異国の香りを感じるアップルティー
『横浜紅茶館』は、当時の富士コカ・コーラ配下のカナダドライボトラー、富士ビバレッジが販売していた品です。この後、『横浜館』というブランドに変わり、多品種展開が行われました。パッケージデザインの洋館が横浜らしさを感じます。
この品は日東紅茶が缶入りソフトドリンクを販売していた頃の品です。日東紅茶で鉄道好きの人が思い出すのは、小田急ロマンスカーのシートサービス『走る喫茶室』でしょうか。スチュワーデスと呼ばれた車内サービス係員が席まで持ってくる紅茶に憧れていました。
■タータンチェックとボタニカル
前述のとおり、アップルティーというと紅茶の中でも女性向きのフレーバーだと思います。当然、パッケージデザインも女性を意識したものが多いですが、販売当時の時勢も反映していると思います。
カゴメのアップルティーはカゴメがまだ野菜ジュース以外の缶入りソフトドリンクを自販機展開していた時代に販売していた品です。紅茶といえばイギリスということで、タータンチェック柄のパッケージになっています。
ダイドーというとダイドーブレンドコーヒーのような硬派な男性向け商品ばかりではないかと思うかたも多いと思いますが、女性を意識したフレーバーやパッケージデザインになっている品も多数あります。ダイドーの紅茶飲料は以前からかわいいパッケージの品が多いのですが、今回は2001年発売の品をご覧に入れます。こちらの缶はベージュ地に淡い色で茶葉とリンゴが描かれており、洋館に使われる壁紙のようです。