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■チキンマックナゲットの歴史
まずは、チキンマックナゲットの歴史から振り返っていきましょう。このメニューがアメリカで売り出されたのは、1983年のこと。新製品の開発を担当していた、ルネ・アランというシェフが生み出しました。
鶏肉を使ったメニュー作りを依頼されたアラン氏は、パン粉をつけて揚げてみたものの、上手く行かなかったそう。どんな衣をつけるべきか悩んでいた彼が商品開発のヒントにしたのは、なんと、日本食の代表選手ともいえる天ぷらだったのだとか。
天ぷらの衣を参考にして生み出されたナゲットは、アメリカで大ヒット。翌1984年には、日本でも発売されることとなりました。骨のついていない一口サイズのチキンを、好きなソースに浸して食べるというスタイルは、当時の日本においては目新しいものだったそう。こうした物珍しさも手伝って大きな話題を呼んだナゲットは、その年の「日経ヒット商品番付」にランクインするなど、日本でもブームを巻き起こしました。
■ナゲットの形は4種類!?
そもそもナゲットは、マクドナルド指定農場で育てられた鶏のムネ肉やモモ肉、鶏皮を粗めにミンチし、それを混ぜ合わせて成型してから衣をつけたもの。日本で現在食べられているナゲットはタイで加工されており、工場で一度揚げてから急速冷凍したあと、日本に届けられているのだとか。それを店舗でフライして、アツアツの状態で提供しているのですね。
ミンチ肉は型を使って成型されているので、当然ですが、使用した型によって形の種類が決まります。4種類の形はそれぞれ「ベル」、「ブーツ」、「ボール」、「ボーン」と呼ばれており、例えばボールなら丸型といったように、その名前に合った形をしているそうです。
さて、ここで一つ疑問が。なぜわざわざ4種類の型を使って、4種類のナゲットを作っているのでしょうか。すべて同じ型を使用したほうが、コスト面は優れていそうですが……。
日本マクドナルドの広報担当者によれば、私たちユーザーが食べる際に「楽しんでいただけるように」という思いで、形を変えているのだとか。食べていて飽きないあのナゲットは、マクドナルドの持つサービス精神の賜物だったのですね。