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「明日までに提案する企画を考えておいて」「新しい事業のアイデアある?」「週末のファミリーイベント、どんな企画にしようか?」など、もしあなたが企画を仕事にしていなくても、アイデアはいろんな場面で必要になってきます。
しかし、アイデアはどうやって考えればいいのでしょうか。いろんな条件や制約、思い込みや先入観でガチガチになり、「企画にいろんなことを詰め込みすぎてアイデアがつまらない」「何が効くか分からない」そんな経験はありませんか? そんな時はいろんなものを「捨てて」みましょう。
■「壁」を捨てよう
まずは情報のインプットから変えていきましょう。
ちょっと聞くと面倒そうだけど、「やってみると面白かった」「新しい発見があった」というのはよくあることです。まずは、普段の自分では試さないようなものごとにチャレンジしてみるのです。普段自分では読まないようなジャンルの本を読んでみる、いつもは食べないジャンルの料理をトライする、全然接点のなかったイベントに行ってみる。そんな行動を積極的に自分の生活に取り入れてみましょう。
一番いいのは、誰かが熱く語っているものごとに「乗っかってみる」のです。最近ハマっているゲームやアーティスト、映画や作家などについて誰かが熱く語り始めたら「自分の興味とは違うな」と思わずに、「興味ないけどやってみる」のです。そして、トライしてみて面白いと思えばそのポイントをお勧めしてくれた人にフィードバックしてみましょう。自分の勧めたコンテンツを誰かが見てくれるのは嬉しいものです。そこで、自分の感じたポイントと相手の感じたポイントの違いを知るのも面白いところです。食わず嫌いをやめて、まずはいろんな流行りに乗っかってみましょう。
■「肩書き」を捨てよう
次に、あなたの立場を考え直してみましょう。
肩書きを捨てて、素の自分で課題に向き合う、素の生活者の立場で課題を見つめ直してみる。こんな姿勢が本当の課題やアイデアの素を見つけるきっかけになることも多いのです。ひとつの自分にこだわらず、いろんな角度で課題を見つめ直してみましょう。
また、肩書きを捨てて物事を目直してみること自体が、あなた自身を見つめ直すいいきっかけになると思います。というのも、肩書きを捨てて世の中を見てみると「自分の本当の価値は何なのか?」を考えざるをえなくなり、自分という「個人」に向きあうことになるからなのです。会社やコミュニティのつながりを外して考えたときに、自分に何が残るのか、自分に何ができるのか、そんなことを考えるのも今後の人生を過ごしていくよい示唆になると思います。肩書きを捨てて視野を広げてみましょう。
■「リミッター」を捨てよう
「アイデアを考えてください」と言われると、「ちゃんとした」「正解に近い」アイデアを出さなくてはならないと思っていませんか? こう考えてしまうと、いろんなことに配慮したコンサバティブなアイデアしか出てこなくなってきてしまいますね。そして、ダメ出しをされてどうしていいか分からなくなるといったネガティブなスパイラルに落ち入ってしまいます。
こんな時は自分の中にある「リミッター」を捨ててみましょう。
ここでお勧めなのは「ノンストップライティング」メソッドです。ノンストップライティングは制限時間中ずっと思いついたことを書き続ける発想法で、フリーライティングとも呼ばれます。
具体的には、まず自分で時間を決めてタイマーをセットし、そのタイマーが鳴るまで「とにかく何でもいいので書き続ける」のです。
ここでは、普段は気にしている自分の常識や思い込みや恥ずかしさを捨てて思いっきり自由に自分の頭に浮かんだアイデアや思いついたことを書きなぐっていくことが重要です。そして、支離滅裂でもいいのでとにかく書き進めていくと、いつもは絶対に出てこないようなフレーズやくだらないアイデア、ちょっとダークな自分の部分などが出てきます。そこで止めずに、むしろその部分に「乗っかって」自由にアイデアをどんどんふくらましていきましょう。タイマーが鳴った後にそのシートを見返してみると思いもよらなかった方向に話が展開していることに驚くでしょう。
全方位に配慮したこぢんまりとしたアイデアにとどまるより、「リミッター」を超えて大胆に踏み込んでみましょう。
こういったように、不必要なものを「捨てる」ことによってアイデアの可能性は広がっていきます。ぜひあなたもいろんなものを「捨てて」みませんか?
【関連図書】『アイデアは捨てるとうまくいく』(宣伝会議)