出典:「年末特番 ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」公式サイト


スポニチアネックスによると、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(55)が12月2日深夜放送の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)に出演。同番組に出演している「ココリコ」の交代を所属事務所の上層部から打診されていたことを明かした……らしい。



 



来年30年目に突入する人気長寿番組『ガキ使』だが、(番組スタート)から5〜6年経ったころ、松本は吉本(興業)のお偉いさんから「ココリコをフットボールアワーに代えたい」と言われたのだという。しかし、松本は



 




「フットがあかんのじゃなくて、ガキの使いはこの5人が家族やから丁度良い。バランスが違うんや」




……と一蹴したことを、「フットのほうが面白いけど」とさり気ないオチを付けながらも告白。さらには「2年ぐらい前には千鳥に代えたい、先週はチョコプラに代えたいと言われた。明日も(お偉いさんから)話があると言われている」……のだそう。



 



さて。後半の“交代打診ラッシュ”こそ、ジョーク混じりの盛りネタなんだろうけど、少なからずこういった“真剣な提案”は、これまでに何度かあったのではなかろうか。ってことは、大晦日恒例の『ガキの使いやあらへんでSP〜笑ってはいけないシリーズ〜』のレギュラーも、ココリコを外して他の新メンバーが投入される降板劇も、充分にありえたわけだ。



 



私はつい最近ここcitrusに寄稿したコラムで、「昨今、ノーリアクション芸がウケている『おかずクラブ』のオカリナあたりを、ガキ使・大晦日SPの新メンバーとして投入することによって起きる化学反応に単純な興味がある」みたいな心情を吐露したばかりがだが、ホント申し訳ないのだけれど、コレはまったくもっての軽口、心ない戯言でしかなかった。ちなみに、私は自身の同コラムでこうも指摘した。



 




(ガキ使・大晦日SPは)「来るぞ…来るぞ…来たぁ〜っ!」といった一種のマンネリ感を持ち味とする“年末の風物詩”となりつつあるがゆえ、そこをあえてブチ壊すのは制作側・視聴者側ともに、相当な勇気と決断を要するのではないか。




 



そう。30年近くもかけてつくりあげた壮大なマンネリ(わらってはいけないシリーズが大晦日に放送されるようになったのは2006年より)からの脱却は、制作側だけではなく、我々視聴者街も並々ならぬ覚悟を持たねばならない。まもなく今年もおわりを迎えようとしている年の瀬に、斬新だったり刺激的だったり勉強になったりするテレビ番組なんて、少なくとも私は観たくない。一応「ガチンコ」を至上とする暑苦しい真剣勝負の格闘技も観たくないし、林センセイや池上センセイのウンチクを聞いて「なんとなく得した気分」も味わいたくない。紅白に出場する歌手の順番と同様、なんとなくの“展開のタイムスケジュール”が読める番組を、集中せずにただぼーっと眺めていたいのである。



 



つまり、松本が言うとおり、なんぼフットや千鳥やオカリナのほうが面白くても、ガキ使SPはココリコを外せる段階をとうの昔に逃してしまっているのだ。ココリコがいなくなるときは番組が無くなるとき──彼らのさして面白くない部分に、もはや大半の日本人は年末の安心を求めているのだから……。


情報提供元: citrus
記事名:「 マンネリ脱却より「年末の安心感」を重視!? ガキ使大晦日SP「ココリコ交代」問題