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ラジウム温泉は放射能泉の一般的な呼ばれ方 です。 放射能泉は文字通りに放射能を含む温泉 になります。ある一定量の数値を超えたものを定義としていて、 日本にある温泉の8%がラジウム温泉に該当しています。
放射能と聞くと、危険じゃないか?大丈夫なのか?と心配される方もいるかと思いますが、 ラジウム温泉に含まれる放射能量は、様々な細胞を活性化させ、体に良い影響を与えてくれます。環境省も認めている効能が期待できるので、安心して入浴することができます。
温泉としては 基本的に無味無臭で無色透明 なもので、見た目だけでは気づかないのも特徴です。
ラジウム温泉は 「万病の湯」 とも呼ばれる温泉で、入浴だけでなく 、空気中に飛散した放射性物質を吸入することでも効能を得ることができます。
効能は様々あるのですが、特に効果が期待できるものとしては、 高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎、自律神経の調整、消炎、抗アレルギーに効能が認められています。 その他にも高血圧、動脈硬化、皮膚病、婦人病、胆石症、筋肉痛、神経痛、関節痛と様々な効能があります。
ラジウム泉は、 刺激が強い泉質 です。そのため 湯あたりを起こしやすいので注意が必要 です。また熱があるときや高度の貧血などで身体が衰弱している場合は入浴を控えるようにしましょう。
入浴の際もまずは薄めのものから入浴するようにして、気分が悪くなったら早めに出るようにしましょう。
玉川温泉は秋田県仙北市にある温泉地で、焼山山麓の十和田八幡平国立公園の中にあります。1680年に発見され、当時は硫黄の採掘場として利用されていたのですが、明治時代に入ってからは湯治場として発展していきました。
玉川温泉は1か所からの温泉の湧出量が毎分9,000ℓと日本でも屈指の湯量を誇り、源泉のpH値も日本国内で1.2を争う高さで日本でも唯一の強酸性の温泉 です。また源泉の温度は98℃と高く、硫黄臭があり、微量のラドンが含まれています。ラジウム温泉としてはラドンの含有量は少ない方ですが、明治時代より周囲の労働者を中心に効能の高さが知られていて、その特徴的な泉質に様々な効能があるとして有名になっていき、日本中から多くの人々が訪れる人気温泉地になりました。 ラジウム温泉としての効果を得るのであれば、入浴より岩盤浴での吸引がおすすめ とされています。
現在の玉川温泉は湯治主体の温泉地になっていて、療養や静養を目的に訪れる人が多く、観光や癒し目的でなく本気で病気を治したい人が多く集まる温泉地になっています。日帰りでの入浴も可能です。国立公園内にある雄大な絶景と景観を眺めながら、地球のエネルギーを感じることのができる温泉地です。
※玉川温泉は交通の便の悪いところにあり、夏期と冬期で交通事情も異なってきます。特に冬期は路面が凍結していますので、運転には十分注意してください。
https://www.tamagawa-onsen.jp/
五頭温泉郷(ごずおんせんごう)は、新潟県阿賀野市にあり、 村杉温泉、今坂温泉、出湯温泉と五頭山麓にある3つの温泉の総称 になります。新潟市から40分の場所にあり、美しい自然と豊富な名水があり、 湯治場の雰囲気を残した静かな温泉地 です。環境省の国民保養温泉地にも指定されています。
個性あふれる10の宿があり、すべての宿の温泉は 天然ラジウム温泉(単純放射能泉、単純放射能冷鉱泉、ラドン温泉) です。お宿の他にも6つの外湯があり、湯めぐりを楽しむことができます。
村杉温泉共同浴場周辺には3つの源泉が集まっていて、その中でも2001年に発見された3号井は、ラジウム温泉としては驚異的な 毎分483ℓの豊富な湧出量 を誇ります。この効能高い温泉は村杉温泉内すべての温泉施設に分湯されているほか、どなたにも気軽に楽しんでもらいたいことから共同浴場もつくられています。
増冨温泉は山梨県北杜市にあり、日本百名山の瑞牆山の麓にあります。戦国時代に武田信玄が金発掘の際に発見し、傷病兵を療養させたといわれる 「信玄公の隠し湯」の一つ です。明治時代には 金泉湯 と呼ばれ、近年になって分析をした結果、世界屈指のラドン及びラジウムを含む温泉であることがわかり、以降はラジウム温泉として多くの人々が訪れる療養泉として長い歴史を誇っています。1965年には国民保養温泉地にも指定されています。
源泉の温度は30℃近くとぬる湯で、15分から30分と長めに浸かる入浴法が一般的 です。ゆっくり入ることで細胞が活性化されて、冷えの改善や自然治癒力が高まって様々な病気に対しての効能が期待できます。
https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/fc/location/22430.html
三朝温泉は鳥取県東伯郡三朝町にある温泉で、 日本最大規模のラドン温泉地域 です。温泉の歴史は古く、平安時代末期に発見されて、白狼伝説も残っています。大正時代にラドンの存在が発見され、世界屈指の放射能泉としても知られるようになりました。
三朝温泉の名の由来は高濃度のラドン含有量を誇り、 ”三つ目の朝を迎えるころには病が消える”ことから「三朝温泉」と呼ばれるようになった といわれています。
温泉は三徳川の両岸に旅館が立ち並び、石畳が敷かれた温泉本通りには旅館や飲食店、古美術店やスナック、土産物屋、遊技場などが並んでいて、 情緒のある温泉街が形成 されています。各旅館の内湯は趣向を凝らした個性的なものが多く、三朝大橋のたもとには河原風呂もあり、温泉で療養しながら町中散策も楽しむことができる人気温泉地です。
関金温泉は鳥取県と岡山県の県境にある蒜山三山の麓に位置し、約1300年前に開湯したといわれています。作州街道と大山への分岐点にあたる宿場町であり、湯治場としても栄えていました。
日本有数のラジウム含有量を誇り、 無色透明、無味無臭であることから「白金の湯」とも呼ばれています 。現在は国民宿舎や共同浴場が整備されて、国民保養温泉地にも指定されています。また2011年には日本名湯百選にも選ばれました。
泉質は単純弱放射能泉で、ラジウムが発する微量放射線効果はホルミシス効果と呼ばれる体の免疫力や自然治癒力を高める効果があり、疲労回復、神経痛、筋肉痛、痛風などに良いとされています。またラドンは呼吸により肺から血液に溶け込み、全身の細胞に刺激を与えて老化や生活習慣病の原因である活性酸素を消去する働きがあり、動脈硬化の予防が期待できます。
https://www.tottori-guide.jp/tourism/tour/view/177
日本には全国各地に様々な温泉があり、古くから湯治や観光で多くの人々に親しまれてきた日本人には欠かせない文化です。
その中でも今回は希少なラジウム温泉を紹介してきました。ラジウム温泉というのは古くから知られていたわけではなく、紹介したラジウム温泉地も古い歴史があり、近年になって発見された場所ばかりです。昔の人々はラジウムなんて言葉は知らずに温泉を楽しみ、効果のある療養地として現在まで残されていることもとても感慨深い気持ちになります。
今度の休日はラジウム温泉を楽しみに湯治の旅行にでかけてみてはいかがでしょうか。
余暇プランナー
元旅行会社勤務で今は山の中の観光施設で働きながら旅ライターをしています。元々旅行好きで大学も地理学専攻と根っからの地理マニアです。大自然の絶景と寺社仏閣などの歴史建築が大好きで、連休などあればすぐに車中泊で出かけてしまいます。その他登山やランニングなどとにかく家に引きこもっていることが苦手で、常に自然の中で過ごしていることが私の癒しになっています。
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